洗濯したのに服が臭い…なんでこんなにカビ臭いんだろう?
洗濯槽クリーナーを使ってみたけど、全然臭いが取れない…
洗濯機のカビ臭さは、槽洗浄だけでは解決しないケースが多くあります。排水口やゴムパッキンなど、普段は目に入らない場所に汚れが蓄積していることが原因です。
そこでこの記事では、縦型・ドラム式それぞれの洗い方を踏まえ、洗濯機のカビ臭さを取る方法を解説します。臭いが取れないときの判断基準もまとめているので、ぜひ参考にしてください。
- 臭いの原因は槽の裏・排水口・パッキン・投入口の4か所
- 縦型はオキシクリーンか塩素系クリーナーで解決できる
- 2〜3回試しても取れない場合は業者依頼が最適
洗濯機のカビ臭さは「見えない場所」にある

洗濯機のカビ臭さは、汚れが「見えない場所」に潜んでいることが根本原因です。槽洗浄だけでは届かない場所が複数あるため、洗っても臭いが戻り続けます。
洗濯機の内部は常に湿気が高く、水温が20〜30℃になる環境です。カビが最も増殖しやすい条件がそろっているため、使うたびに汚れが蓄積していきます。
洗濯槽の表面はきれいに見えても、裏側や配管の中には黒カビやヘドロが蓄積しています。この汚れが洗濯のたびに洗濯物へ付着し、カビ臭さとして感じられるのです。

カビ臭さを根本から取り除くには、「どこが汚れているか」を正確に把握したうえで、場所ごとに適切な方法で掃除することが必要です。
洗濯機のカビ臭さが取れない4つの原因

洗濯槽クリーナーを使っても臭いが取れないときは、別の場所に原因があります。ここからは次の4つのカビ臭さの原因について解説します。
洗濯槽の裏にカビがこびりついている
洗濯槽の裏側は、黒カビが最も繁殖しやすい場所です。槽を取り外さない限り目視できないため、汚れに気づかないまま放置されがちです。
洗濯槽の表面と外壁の間には5〜10mm程度のすき間があります。水と洗剤カスが毎回流れ込み、乾かないまま蓄積するため、黒カビが大量発生します。
市販の洗濯槽クリーナーを1回使っただけでは、何年分も蓄積した黒カビを完全には除去できません。臭いが繰り返す場合は、洗浄が不十分なサインです。
排水口・排水ホースのヘドロ汚れ
排水口と排水ホースは、洗濯のたびに汚れた水が流れる場所です。繊維くずや皮脂、洗剤カスが蓄積してヘドロ状になると、強烈な悪臭を放ちます。

排水経路はカビや雑菌にとって理想的な環境です。温かく湿った暗所に有機物が豊富に存在するため、雑菌が急速に増殖します。
排水ホース内は内径が3〜4cm程度しかなく、ブラシが届きにくい構造です。高圧洗浄や専用のホースブラシを使わないと、内部の汚れを落とせません。
排水口が原因の臭いは、洗濯槽を何度洗っても解消されません。槽洗浄で改善しない場合は、排水口・排水ホースの清掃を最優先で確認してください。
対処法も交え、洗濯機の排水口が臭い原因を詳しく知りたい人は次の記事を参考にしてください。

ゴムパッキンが汚れている
ドラム式洗濯機のドアまわりには、防水用のゴムパッキンが装着されています。パッキンのひだの裏側に黒カビや洗剤カスが蓄積すると、ドアを開けるたびに臭いが広がります。

ゴムパッキンは柔らかく複雑な形状をしているため、日常的なふき取りでは奥のひだまで届きません。1〜2か月も放置すると、目で見えるほど黒くなることがあります。
縦型洗濯機にはゴムパッキンがないため、ドラム式特有の問題といえます。ドラム式を使っていて臭いが気になる場合は、まずゴムパッキンを確認してください。
洗剤投入口の見えない汚れ
洗剤投入口のケースは、洗剤と水が混ざり合う場所です。ケース内部に残った洗剤カスが黒カビの栄養源になるため、放置すると悪臭が発生します。

液体洗剤や柔軟剤は粘度が高いため、ケースの底や壁に残りやすい性質があります。月1回以上の清掃をしていない場合、内部にカビが発生している可能性が高いです。
投入口ケースは多くの機種で取り外せる構造になっています。取り外して水で洗い流すだけでも、臭いの原因を1つ除去できます。
なお、カビ臭さを含め洗濯機の臭いが取れない原因を詳しく知りたい人は次の記事を参考にしてください。

【縦型】洗濯機のカビ臭さを取る方法

縦型洗濯機のカビ臭さは、洗剤の種類と手順を正しく選べば自分で解決できます。ここからは次の3つの洗浄方法について解説します。
- オキシクリーン(酸素系)で槽洗浄する
- キッチンハイター(塩素系)で槽洗浄する
- 重曹+クエン酸で洗浄する
オキシクリーン(酸素系)で槽洗浄する
オキシクリーン(酸素系漂白剤)は、黒カビの塊をはがし取るのに向いた洗浄方法です。汚れを目視で確認しながら除去できるため、「どのくらい汚れていたか」を確認したい人にもおすすめです。
オキシクリーンには「酸素の泡でカビや汚れを浮き上がらせる」働きがあります。カビを溶かすのではなく、物理的に剥がして浮かせるイメージです。
手順は次のとおりです。
- 洗濯槽に50〜60℃のお湯を高水位まで入れる
- オキシクリーンを100〜200g入れてよくかき混ぜる
- 洗濯機を「洗い」モードで5分ほど回す
- 電源を切り、2〜3時間放置する
- 浮いてきた汚れをネットやゴミ取り袋でこまめにすくい取る
- 「すすぎ→脱水」を2〜3回繰り返して完了
お湯の温度が40℃以下だと酸素の発生量が激減し、洗浄力が大きく落ちます。給湯器で温度を設定するか、お風呂の残り湯(入浴直後のもの)を使うと効果的です。
キッチンハイター(塩素系)で槽洗浄する
塩素系クリーナーは、カビを根元から死滅させる強力な洗浄方法です。手軽さと殺菌力の高さから、メーカーが推奨する洗浄方法として多く採用されています。
キッチンハイターなどの塩素系漂白剤は、カビの細胞壁を破壊して除菌します。短時間で効果が出るため、定期メンテナンスとして月1回取り入れやすい方法です。
手順は次のとおりです。
- 洗濯槽に水を高水位まで入れる
- キッチンハイターを200〜250ml(洗濯槽クリーナーは規定量)入れる
- 洗濯機を「洗い」モードで3〜5分回す
- 電源を切り、30分〜1時間放置する
- 「洗い→すすぎ→脱水」を1〜2回繰り返して完了
塩素系は汚れを「浮かせる」のではなく「溶かす」ため、酸素系ほどカビの塊が浮いてきません。
ただし、塩素系は酸素系より殺菌力が強い反面、換気が不十分だと気分が悪くなることがあります。使用時は必ず窓を開けて換気しながら作業してください。
ハイターで洗濯機の臭いを取る手順や効果を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

重曹+クエン酸で洗浄する
重曹とクエン酸の組み合わせは、化学薬品を避けたい人向けの洗浄方法です。皮脂汚れや水垢を落とす効果はありますが、黒カビの除菌力はオキシクリーンや塩素系より低い点を理解したうえで使用してください。
重曹はアルカリ性で油脂・皮脂汚れを落とし、クエン酸は酸性で水垢・石けんカスを分解します。2つを組み合わせることで、異なる種類の汚れにアプローチできます。
手順は次のとおりです。
- 洗濯槽に水を高水位まで入れる
- 重曹200g・クエン酸100gを入れる
- 洗濯機を「洗い」モードで5分回す
- 1〜2時間放置する
- 「洗い→すすぎ→脱水」を2回繰り返して完了
重曹とクエン酸を直接混ぜると中和反応が起き、洗浄力が落ちます。重曹を先に入れてから、数分後にクエン酸を加えると効果的です。
カビ臭さがひどい場合は、この方法だけでは不十分なことがあります。まずオキシクリーンか塩素系で洗浄し、臭いが落ち着いてから定期メンテナンスとして取り入れるのがおすすめです。
重曹で洗濯機の臭いを取る手順や効果を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

クエン酸で洗濯機の臭いを取る手順や効果を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

【ドラム式】洗濯機のカビ臭さを取る方法

ドラム式洗濯機は縦型と比べて構造が複雑なため、掃除の方法が異なります。ここからは次の3つのポイントについて解説します。
ドラム式洗濯機が臭い原因や解決法を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

【前提】構造上カビが残りやすい
ドラム式洗濯機は、縦型より少ない水で洗う省水設計のため、すすぎ残しが生じやすい構造になっています。すすぎ残した洗剤カスがカビの栄養源になるため、縦型より臭いが発生しやすい傾向があります。
また、乾燥機能付きのドラム式は、乾燥経路にリント(繊維くず)が蓄積します。湿ったリントはカビの温床になるため、乾燥フィルターの清掃を怠ると短期間で臭いが発生します。

ドラム式は縦型より部品が多く、カビが潜む場所も多いです。槽だけでなく、ゴムパッキン・乾燥フィルター・乾燥経路を合わせて清掃することで、はじめて臭いを根本から取り除けます。

塩素系クリーナーで槽洗浄する
ドラム式の槽洗浄には、塩素系クリーナーの使用がメーカー推奨の標準的な方法です。酸素系漂白剤はドラム式に使えない機種が多いため、購入前に取扱説明書を必ず確認してください。
手順は次のとおりです。
- 洗濯槽に洗濯物が入っていないことを確認する
- 塩素系の洗濯槽クリーナーを規定量(約200ml)投入口に入れる
- 機種の「槽洗浄コース」を選択して運転する(所要時間は機種により2〜11時間)
- 運転終了後、ドアを開けて1〜2時間換気する
「槽洗浄コース」がない機種は、「標準コース」で洗い・すすぎ・脱水を一通り回せば代用できます。
月1回の頻度で槽洗浄コースを回すことで、カビの蓄積を防げます。臭いがひどい場合は、2〜3回連続して洗浄すると効果的です。
ゴムパッキン・乾燥経路を掃除する
ゴムパッキンと乾燥経路の清掃は、ドラム式の臭い対策において槽洗浄と同じくらい重要です。ゴムパッキンのひだの奥に黒カビが発生すると、槽洗浄だけでは除去できません。
ゴムパッキンの掃除手順は次のとおりです。
- ひだを引き出して内側を確認する
- カビが見える場合は、塩素系漂白剤を含ませたキッチンペーパーでパックする(30分放置)
- 古い歯ブラシで汚れをかき出す
- 水でしっかり拭き取る
- 乾いたタオルで水分を完全に除去する
乾燥フィルターは使用のたびに清掃することが理想です。取り外してゴミを取り除き、月1回は水洗いして乾燥させてください。
乾燥経路(ダクト内部)は自分では掃除が難しい場所です。定期的に業者によるクリーニングを依頼すると、臭いの再発を防げます。
なお、上記を含め異臭別に洗濯機の臭いの取り方を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

洗浄しても洗濯機のカビ臭さが取れない時の判断基準

何度洗っても臭いが取れないときは、自分でできる範囲を超えているサインです。ここからは次の3つの状況別の判断基準について解説します。
2〜3回試して取れない場合は業者依頼を検討
市販のクリーナーで2〜3回洗浄しても臭いが取れない場合は、専門業者への依頼がおすすめです。
市販クリーナーが届く範囲は、洗濯槽の内壁に限られます。排水ホース内部・排水口の奥・乾燥ダクトなど、市販品では清掃できない場所に汚れが残っている可能性が高いです。
プロによる洗濯機クリーニングの相場は、縦型で1万〜1万5,000円、ドラム式で1万5,000〜2万5,000円が目安です。業者によっては、槽の取り外し清掃(分解洗浄)にも対応しています。

分解洗浄では、槽を完全に取り出して裏側を直接高圧洗浄します。蓄積年数が多い場合でも、ほとんどのケースで臭いを解消できます。
臭い戻りが続く場合は内部に原因あり
洗浄直後は臭いが消えるのに、1〜2週間で臭いが戻る場合は、内部のカビが完全に除去されていません。
臭い戻りが繰り返す主な原因は、排水トラップの乾燥・排水ホース内のヘドロ・乾燥経路のカビの3つです。
排水トラップが乾燥すると、排水管からの下水臭が逆流して洗濯機内に入り込みます。2週間以上洗濯機を使わないと起きやすい現象です。

この場合は排水口にコップ1杯の水を流すだけで解消できます。
排水ホース内のヘドロは、ホースを取り外して洗浄が必要です。ホース内に重曹水(水1リットルに重曹大さじ2杯)を流し、30分後に水で流し切ると効果的です。

製造から10年以上の経過品は買い替えも視野に
洗濯機の耐用年数は、メーカーが想定する「設計上の標準使用期間」として7〜10年です。製造から10年以上経過している場合、繰り返し洗浄しても臭いを根本解決するのは難しくなります。
内部の樹脂パーツが劣化していると、表面にカビが定着しやすくなるため、洗浄しても数日で臭いが戻る悪循環に陥ります。
修理費用が3万円を超える場合は、新しい洗濯機を購入したほうがトータルコストを抑えられます。最新モデルは乾燥機能・節水性能ともに向上しているため、長期的なメリットが大きいです。

製造年は洗濯機の背面か扉内側に貼られたシールで確認できます。まず確認してから、洗浄を続けるか買い替えるかを判断してください。
洗濯機のカビ臭さを取る際によく抱く疑問

洗濯機の掃除を進めるなかで、多くの人が疑問を持ちます。ここからは次の2つのよくある疑問について解説します。
塩素系と酸素系は混ぜて使える?
塩素系と酸素系の洗剤を混ぜることは、してはいけません。
まず、化学的な仕組みを正確に理解することが大切です。塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)と混合して有毒な塩素ガスが発生するのは、塩素系と「酸性」の洗剤や物質(塩酸・クエン酸・酢酸など)を組み合わせた場合です。塩素ガスは吸い込むと粘膜を傷め、高濃度では生命にかかわる危険性があります。
一方、粉末タイプの酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)はアルカリ性です。塩素系と混合しても塩素ガスは発生しませんが、互いの効果を打ち消し合い洗浄力が大幅に低下します。なお、液体タイプの酸素系漂白剤は過酸化水素が主成分で弱酸性のため、塩素系と混ぜると少量の塩素ガスが発生する可能性があり注意が必要です。
いずれの組み合わせも、洗浄力が上がることはありません。洗剤は必ず単独で使用してください。
塩素系で洗浄した後は、すすぎを十分に行ってから工程を完全に分けて次の洗剤を使うことが安全の原則です。洗剤のボトルに「まぜるな危険」と記載されているものは、必ず表示に従って使用してください。
洗濯物にカビ臭が移ったときの対処法は?
洗濯物にカビ臭が移ってしまった場合は、酸素系漂白剤に40〜50℃のお湯でつけ置きする方法が最も効果的です。
手順は次のとおりです。
- バケツや洗面台に40〜50℃のお湯を入れる
- オキシクリーンをお湯4リットルあたり28g(スプーン1杯)入れて溶かす
- 臭いのついた洗濯物を1〜2時間つけ置きする
- 通常どおり洗濯する
- 乾燥は風通しの良い場所で完全に乾かす(生乾き臭が戻る原因)
素材の注意点として、ウールやシルクは酸素系漂白剤に対応していないことがあります。洗濯表示で「漂白不可」マークがついているものには使わないでください。
洗濯物への臭い移りは、洗濯機内のカビが解決されない限り繰り返します。衣類の処置と並行して、洗濯機本体の槽洗浄を必ず行ってください。
洗濯物が臭くなる原因をより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

まとめ
洗濯機のカビ臭さの原因と対処法を整理します。
- 臭いの原因は「洗濯槽の裏・排水口・ゴムパッキン・洗剤投入口」の4か所
- 縦型はオキシクリーン(酸素系)か塩素系クリーナーで槽洗浄する
- ドラム式は塩素系クリーナー+ゴムパッキン・乾燥経路の清掃がセット
- 2〜3回洗浄しても改善しない場合は業者依頼(縦型1万〜1万5,000円が目安)
- 製造から10年以上の場合は買い替えも含めて検討する
洗剤の混合に関して、塩素系漂白剤と酸性洗剤(クエン酸・酢酸など)を混ぜると有毒な塩素ガスが発生するため、絶対に避けてください。塩素系と酸素系(粉末タイプ)は塩素ガスこそ発生しませんが、洗浄力を打ち消し合うため、いずれも単独で使用することが原則です。
槽洗浄だけで解決しない臭いは、排水口や排水ホース、ゴムパッキンに原因があります。場所ごとに適切な方法で掃除を進め、それでも改善しない場合は無理をせず専門業者に相談することをおすすめします。

