洗濯機に水がなかなか入らない…なんで?
給水が弱くなったのはどこが原因なんだろう?
洗濯をスタートしたのに、水がなかなか溜まらないと感じた経験がある人は少なくありません。給水に時間がかかるほど、洗濯完了まで余分な時間がかかり、日常の家事に支障が出ます。
ただ、原因がわからないと、修理に出すべきか自分で直せるかの判断もつきにくいですよね。
そこでこの記事では、洗濯機の給水が弱くなる原因を解説します。自分でできる対処法や直らない場合にどうすればいいかも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- フィルター詰まりや水栓の調整で給水トラブルは解決できる
- 給水弁の故障はメーカー修理が必要になる
- 修理費用3万円超なら買い替えが現実的な選択
洗濯機の給水が弱くなる5つの原因

洗濯機の給水が弱くなる原因は、大きく分けて5つあります。そこで、ここからは下記5つの給水トラブルの原因を、5つにまとめて紹介します。
フィルター詰まりと水栓の問題は、給水トラブルの中でも特に発生頻度が高い原因です。まずは各原因の特徴を把握しておきましょう。
原因1:給水フィルターの目詰まり
給水が弱くなる最多原因は、給水フィルターの目詰まりです。
給水フィルターは、水道水に含まれるサビや砂などの異物を取り除く細かい網状のパーツです。定期的に掃除しないと、異物が蓄積して水の流れを塞いでしまいます。
とくに築年数が経った住宅では、水道管の内部にサビが発生しやすく、フィルターが詰まるスピードが速くなります。実際に「引っ越し後から急に給水が遅くなった」と感じた人がいました。水道管の状態がフィルター詰まりの原因だったケースです。
フィルター詰まりは自分で掃除できるため、まず最初に確認すべき箇所といえます。
原因2:水栓(蛇口)が全開になっていない
水栓が途中までしか開いていない場合、給水量が制限されます。
洗濯機の水栓は、一度閉めたあとに開け忘れたり、引っ越し後に調整しないままだったりするケースがあります。水栓が半開きの状態だと、給水フィルターに異常がなくても水量が不足します。
確認方法は単純で、水栓のハンドルを反時計回りに最後まで回すだけです。「業者を呼んだら水栓が半開きだっただけだった」という事例もあり、見落としやすいポイントといえます。
原因3:給水ホースの折れ・つぶれ
給水ホースが折れたりつぶれたりすると、水の通り道が狭くなります。
洗濯機を壁際に設置している場合、背面でホースが折れ曲がっていることがあります。洗濯機を動かした際や、引っ越し後の設置ミスで起こりやすいトラブルです。
ホースの折れが原因のケースは、洗濯機を少し前に引き出してホースの状態を目視確認することで発見できます。折れが解消されると、給水量がすぐに回復することがほとんどです。
原因4:給水弁の故障・劣化
給水弁は電磁弁とも呼ばれ、電気信号で水の流れを開閉する部品です。給水弁が故障・劣化すると、弁が完全に開ききらず、給水量が減少します。
給水弁の平均的な寿命は7〜10年程度です。使用年数が長い洗濯機で給水トラブルが起きた場合は、給水弁の劣化を疑う必要があります。
給水弁の故障は自力で修理できないため、メーカー修理が必要です。給水弁の交換費用は、部品代と作業費込みで1万5,000〜3万円が目安になります。
原因5:自宅の水圧が低い
水道の水圧そのものが低い場合も、給水が遅くなります。
マンションの高層階や築年数の古い集合住宅では、水圧が弱いケースがあります。また、朝の時間帯のように複数の水道を同時使用する時間帯は、一時的に水圧が下がることもあります。
洗濯機だけでなく全体的に水量が弱いと感じる場合は、水道局への相談が選択肢に入ります。
国土交通省が所管する「水道施設の技術的基準を定める省令」によると、配水管の最低水圧基準は0.15MPaと定められています。 自宅の水圧がこの基準を下回る場合は、水道事業者への確認をおすすめします。
自分でできる給水が弱い洗濯機の直し方

給水が弱いと感じたとき、業者に依頼する前に自分で試せる対処法があります。そこで、ここからは下記4つの自分でできる対処手順を、4つにまとめて紹介します。
フィルター掃除と水栓確認だけで、給水トラブルの多くは解決できます。 順を追って試してみましょう。
1.給水フィルターを掃除する
給水フィルターの掃除は、道具不要で10分以内に完了します。
手順は次のとおりです。
- 水栓(蛇口)を閉める
- 給水ホースを外す(洗濯機側の接続部を外す)
- フィルターを取り出す(ピンセットや爪で引き出す)
- 古い歯ブラシで水洗いする
- フィルターを戻し、ホースを再接続する
- 水栓を開いて給水を確認する
フィルターは茶色や黒ずんだ汚れが付着していることが多く、洗浄後は水の流れが明らかに改善します。 汚れがひどい場合は、重曹水(水500mlに重曹小さじ1)に30分ほど浸けてから洗うとより効果的です。
フィルターが破損している場合は、メーカーの公式サイトや家電量販店で交換用フィルターを購入してください。多くの機種で500〜1,000円程度で入手できます。
2.水栓を全開にする
水栓の確認は最も手軽な対処法で、1分以内に完了します。
洗濯機の水栓は、多くの場合、洗濯機の背面上部または側面の壁に設置されています。ハンドルタイプの水栓は、反時計回りに最後まで回すことで全開になります。レバータイプは、レバーが管と平行になった状態が全開です。
半開き状態は見た目では判断しにくいため、「最後まで回しきる」を意識することが重要です。 水栓を全開にするだけで給水量が倍以上になるケースもあります。
3.給水ホースの状態を点検する
給水ホースの折れやつぶれは、洗濯機を前に引き出して確認するだけで発見できます。
確認手順は次のとおりです。
- 洗濯機の電源を切る
- 洗濯機を壁から15〜20cm引き出す
- ホース全体を目視で確認し、折れ・つぶれがないか調べる
- 折れがある場合はホースの曲がりを緩やかにし直す
- 洗濯機を設置し直す際、ホースに余裕を持たせる
ホース自体が劣化していたり、ひび割れがあったりする場合は交換が必要です。給水ホースはメーカー純正品をおすすめします。価格は1,500〜3,000円程度です。
実際に「洗濯機を購入してから10年、一度もホースの状態を確認していなかった」という人が、ホースの折れを発見して給水トラブルを解決したケースがありました。
4.他の蛇口を閉めて水圧を確保する
洗濯中に他の水道(台所・お風呂・洗面台)を同時使用していると、水圧が分散します。
洗濯中はなるべく他の蛇口を閉めることで、洗濯機への給水量を確保できます。とくにお風呂の湯張りや食洗機との同時使用は、水圧を大きく下げる原因になります。
同時使用を避けるだけで給水速度が改善するケースは、水圧が低い住宅で多くみられます。 時間帯を変えるだけで問題が解消するケースも少なくありません。
補足:給水弁の自力修理は困難
給水弁(電磁弁)の修理は、専門知識と専用工具が必要なため、自力での対応はおすすめしません。
給水弁は洗濯機の内部深くに組み込まれており、分解には機種ごとの知識が必要です。誤って分解した場合、本来の故障箇所とは別の部品を破損させるリスクがあります。
メーカー保証期間内(通常1年)であれば、無償修理の対象になります。保証期間外の場合は、メーカーのサービスセンターに見積もりを依頼することからはじめましょう。
対処しても給水が弱いままの時は

自分でできる対処を試してもなお給水が弱い場合は、内部部品の故障が原因です。そこで、ここからは下記4つの対応方法を、4つにまとめて紹介します。
内部部品の故障を見極めることが、最適な対応策を選ぶ第一歩です。
給水弁の故障が疑われるケース
フィルター掃除・水栓確認・ホース点検をすべて行っても改善しない場合、給水弁の故障を疑う必要があります。
給水弁の故障が疑われる主な症状は次のとおりです。
- 給水が始まるまでに5分以上かかる
- 洗濯機が「給水中」表示のまま止まらない
- 給水の音がいつもと異なる(ガタガタ音・静かすぎる)
- 洗濯機の使用年数が7年を超えている
給水弁は洗濯機の心臓部に近い部品であるため、早期対応が洗濯機全体の寿命にも影響します。 放置すると洗濯槽に適切な水量が供給されず、衣類の洗い残しや洗濯機のエラー停止を引き起こします。
給水エラーが表示される場合
給水に関するエラーコードが表示された場合は、取扱説明書またはメーカーのサポートサイトで内容を確認することが最初の手順です。
代表的な給水エラーコードの例は次のとおりです。
- パナソニック:「U12」「U04」など(給水異常)
- 日立:「E2」「E3」など(給水不全)
- シャープ:「EE」など(給水タイムオーバー)
- 東芝:「E23」など(給水弁異常)
エラーコードは機種によって意味が異なるため、必ず自分の洗濯機の型番で確認してください。 エラーを無視して使い続けると、モーターやコントロール基板への二次被害が起きるリスクがあります。
修理・買い替えの判断基準
修理か買い替えかを判断する際は、「修理費用」と「使用年数」の2軸で考えることをおすすめします。
目安となる判断基準は次のとおりです。
- 使用年数が7年未満かつ修理費用が2万円以下:修理がおすすめ
- 使用年数が7〜10年かつ修理費用が2〜3万円:費用対効果で判断する
- 使用年数が10年以上または修理費用が3万円超:買い替えが現実的
洗濯機の法定耐用年数は6年、メーカー設定の標準的な設計寿命は7〜10年です。(一般財団法人家電製品協会の基準による)
修理しても数年内に再故障するリスクが高い状態であれば、新しい洗濯機への買い替えが長期的にコスト面で有利になります。
一般社団法人日本電機工業会(JEMA)によると、電気洗濯機の標準使用期間は「使用期間:約7年」と設定されています。
一般社団法人日本電機工業会(JEMA)製品安全に関する情報
洗濯機を修理する際の費用相場を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

メーカー修理と修理業者の違い
洗濯機の修理を依頼する先は、主に「メーカーのサービスセンター」と「民間の修理業者」の2種類があります。それぞれの特徴を理解した上で選びましょう。
メーカー修理(サービスセンター)の特徴は次のとおりです。
- 純正部品を使用するため品質が安定している
- 修理後の保証期間が設定されている(通常3〜6ヶ月)
- 費用はやや高めで、1万5,000〜4万円程度
- 対応機種はメーカー製品のみ
民間の修理業者の特徴は次のとおりです。
- メーカーを問わず対応できる業者が多い
- 費用はメーカー修理より安い場合がある(8,000〜3万円程度)
- 業者によって技術・品質のばらつきがある
- 部品が純正品でない場合もある
メーカー保証が残っている場合は、必ずメーカー修理を選んでください。 民間業者で修理すると、メーカー保証が無効になるケースがあります。保証期間終了後は、複数業者から見積もりを取り、比較した上で判断することをおすすめします。
実際に「民間業者に頼んだら純正でない部品が使われ、数ヶ月で再故障した」というケースがありました。業者選びは口コミや実績をしっかり確認することが重要です。
給水が弱い洗濯機によく抱く疑問

そこで、ここからは下記2つのよくある疑問を、2つにまとめて紹介します。
給水トラブルは予防できることが多く、日常のメンテナンスが洗濯機の寿命を左右します。
給水フィルターはどこにあるの?
給水フィルターは、洗濯機と給水ホースの接続部分に取り付けられています。
具体的な場所は次のとおりです。
- 洗濯機背面の上部または側面に、給水ホースが接続されている部分がある
- ホースを外すと、接続口の内側に小さな網状のフィルターが確認できる
- 機種によっては、水栓側のホース接続口にもフィルターが設置されている
形状は直径1cm前後の円形の網で、ピンセットを使って引き出すと取り外せます。
機種によってフィルターの形状や位置が異なるため、不明な場合は取扱説明書の「お手入れ」または「フィルター清掃」の項目で確認してください。メーカーの公式サイトでも型番から説明書のPDFを閲覧できます。
給水が弱くなるのを予防するには?
給水フィルターを3ヶ月に1回の頻度で掃除することが、最も効果的な予防策です。
予防のために実践できる習慣を次にまとめます。
- 給水フィルターを3ヶ月に1回、定期的に掃除する
- 洗濯機の使用後は水栓を閉める(ホースの水圧負担を減らす効果がある)
- 給水ホースが折れない余裕のある設置スペースを確保する
- 使用年数が5年を超えたら、年1回は全体点検を実施する
水栓を使用後に閉める習慣は、ホースや水栓の劣化防止にも効果的です。ホース内に常時水圧がかかった状態は、部品の寿命を縮める原因になります。
日本電機工業会(JEMA)は、家電製品を長く使うためのメンテナンスとして「定期的なフィルター清掃」と「設置環境の点検」を推奨しています。
日本電機工業会(JEMA)安全に使うためのアドバイス
実際に「毎月の掃除ルーティンに給水フィルターの掃除を追加してから、給水トラブルがまったく起きなくなった」という声がありました。フィルター清掃は、わずか10分で完了する手軽なメンテナンスです。
まとめ
洗濯機の給水が弱くなる原因と対処法について解説しました。
今回の内容をまとめると、次のとおりです。
- 給水が弱い原因の多くは、給水フィルターの目詰まり・水栓の半開き・ホースの折れの3つで占められる
- フィルター掃除・水栓全開・ホース点検は自分でできる対処法で、費用ゼロで解決できるケースが多い
- 給水弁の故障はメーカー修理が必要で、費用は1万5,000〜3万円が目安
- 使用年数が10年以上または修理費用が3万円を超える場合は、買い替えを検討するのが現実的
- 給水フィルターを3ヶ月に1回掃除することで、ほとんどの給水トラブルは予防できる
まずはフィルター掃除と水栓の確認から試してみましょう。それでも改善しない場合は、エラーコードを確認の上、メーカーサービスセンターへの相談をおすすめします。

