クエン酸で洗濯機の臭いが取れるって本当?
使い方を間違えると壊れそうで怖いな…
洗濯機の嫌な臭いに気づき「クエン酸が良い」と耳にし、調べ始めた人は多いですよね。
確かに、クエン酸は特定の臭いを消すのに効果的です。ただ、使い方を誤ると洗濯機の錆びや故障を招きかねません。
そこでこの記事では注意点も交え、縦型・ドラム式別にクエン酸で洗濯機の臭いを取る正しい手順を解説します。クエン酸で臭いが取れないときの対処法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- クエン酸は水垢・石けんカス臭に効果的
- 重曹との併用は中和反応で効果が打ち消し合う
- 取れない場合は酸素系・塩素系クリーナーが有効
洗濯機の臭い取りにクエン酸は効果あり

クエン酸は、特定の種類の臭いを取るのに高い効果を発揮します。
ただし、すべての臭いに万能ではないため、クエン酸が効く臭いと効かない臭いを正しく把握しておくことが大切です。
ここからはクエン酸が効く・効かない臭いをそれぞれ解説します。
クエン酸が効く臭い
クエン酸が効果を発揮するのは、アルカリ性の汚れが原因の臭いです。クエン酸は酸性の性質を持つため、アルカリ性の汚れを中和して臭いを取り除けます。
具体的に効果が期待できる臭いは次のとおりです。
- 水道水中のカルシウムやマグネシウムが蓄積した「水垢」の臭い
- 洗剤や柔軟剤の溶け残りである「石けんカス」の臭い
- 排水口や排水ホース周辺の「アンモニア臭」
水垢は洗濯槽の内側に白くこびりつきやすく、放置すると雑菌の温床になります。クエン酸を使うと、水垢をやわらかく分解しながら同時に臭いを除去できます。

また、洗剤の使いすぎや水の温度が低い場合に起こる石けんカスの蓄積も、クエン酸の酸性成分が効果的に除去します。
「洗濯物に生乾き臭はないのに、洗濯機本体がなんとなく酸っぱい」と感じる場合は、水垢や石けんカスが原因の可能性が高いため、クエン酸でのケアをおすすめします。
クエン酸が効かない臭い
一方で、クエン酸が苦手とする臭いも存在します。
クエン酸の中和作用はアルカリ性の汚れに対してのみ有効です。酸性・中性の汚れや生物由来の臭いには、ほとんど効果が期待できません。
クエン酸が効きにくい臭いの代表例は次のとおりです。
- 洗濯槽の裏側に繁殖したカビや雑菌による「生乾き臭」
- 衣類に残った皮脂・汗が腐敗した臭い
- 排水ホース内に繁殖した雑菌・カビの臭い
とくに洗濯槽の裏側のカビが原因の臭いは、クエン酸だけでは取れません。

カビは中性〜弱酸性の環境でも繁殖するため、酸性のクエン酸を使っても抑制効果が薄いためです。
「洗濯後の衣類が臭う」「黒いカスが洗濯物につく」といった症状が出ている場合は、カビが原因の可能性が高く、後述する酸素系・塩素系クリーナーの使用が適しています。
クエン酸で洗濯機の臭いを取る正しい手順

クエン酸で洗濯機の臭いを取る場合、縦型とドラム式では手順が異なります。
洗濯機の種類に合わせた正しい手順で行うことが、効果を最大化するうえで欠かせません。
ここからは次の2種類の手順について解説します。
縦型洗濯機での手順
縦型洗濯機でクエン酸を使う手順は次のとおりです。
- 洗濯槽を空にして、洗濯物が入っていない状態にする
- 40〜50℃のお湯を高水位まで溜める
- クエン酸を100g程度入れてよくかき混ぜる
- 「洗い」コース5分ほど運転したあと、3〜4時間つけおきする
- 浮き出た汚れをネットやゴミ取り袋でこまめにすくい取る
- 「すすぎ」「脱水」まで通常コースで運転して完了
クエン酸の量は水30Lに対して100gが目安です。
水量が多い場合は適宜増やしてください。
つけおき中にカスや黒いゴミが大量に浮いてくる場合は、一度排水して再度お湯を張り直すと、より汚れを取り除けます。月に1回程度の頻度で行うと、臭いの再発を防ぎやすくなります。
なお、洗濯槽クリーナーを使う場合は、製品の説明書に従った量・温度で使用してください。
ドラム式洗濯機での手順
ドラム式洗濯機でクエン酸を使う場合は、縦型とは異なる点があるため注意が必要です。
ドラム式は構造上、大量のお湯を槽内に溜めることができません。そのため、ドラム式ではクエン酸を洗剤投入口から入れる方法が基本です。
手順は次のとおりです。
- 洗濯物が入っていない状態にする
- 洗剤投入口(柔軟剤投入口でも可)にクエン酸を30〜50g入れる
- 洗濯槽クリーニングコース、または「槽洗浄」コースを選択して運転する
- コース終了後、ドアパッキン周辺の水気を乾いた布で拭き取る
ドラム式のドアパッキン(ゴム製のふち)には水分が残りやすく、そのまま放置するとカビが発生します。運転後は必ずパッキンの水気を取り除くことを習慣にすることが大切です。
また、メーカーによってはクエン酸の使用を非推奨としている場合があります。使用前に必ず洗濯機の取扱説明書を確認してください。
ドラム式洗濯機が臭い原因や解決法を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

クエン酸で洗濯機の臭いを取る際の注意点

クエン酸を正しく使えば効果的ですが、誤った使い方をすると洗濯機の故障や思わぬ事故につながります。クエン酸の特性を理解したうえで、安全に使うことが重要です。
ここからは次の3つの注意点について解説します。
重曹との併用はNG
クエン酸と重曹を同時に使うのは避けてください。
「クエン酸と重曹を合わせると汚れが落ちそう」と考える人は多いですが、これは誤りです。
クエン酸(酸性)と重曹(アルカリ性)は、混ぜると中和反応を起こし、それぞれの効果を打ち消し合います。結果として、どちらの洗浄力も発揮されず、掃除の意味がなくなります。
また、塩素系漂白剤が洗濯槽内に残った状態でクエン酸を使うと、有毒な塩素ガスが発生する危険があります。
以前に塩素系漂白剤(洗濯槽クリーナーなど)を使った場合は、十分にすすぎを行ってからクエン酸を使用してください。「ダブル洗浄でより効果的」と思って重曹と一緒に使っても、効果がなくなるだけです。
クエン酸と重曹は、別々の日に使い分けるのが正しい活用法です。
重曹で洗濯機の臭いを取る手順や効果を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

使いすぎると錆びや故障の原因になる
クエン酸は酸性のため、過剰に使うと金属パーツを腐食・錆びさせるリスクがあります。洗濯機の内部には、ステンレスや鉄製の部品が数多く使われています。
クエン酸を規定量以上使ったり、高濃度のまま長時間つけおきしたりすると、金属を傷める原因になります。たとえば、「早く臭いを取りたい」と考えて200〜300gのクエン酸を一度に投入するのは危険です。
使用量は水30Lに対して100gを上限の目安とし、超えないようにしてください。
また、使用頻度も月1回程度にとどめることをおすすめします。
過剰な使用が続くと、洗濯機メーカーの保証対象外になるケースもあるため、取扱説明書で推奨使用量を事前に確認しておくことが大切です。
パッキンや樹脂パーツにかけすぎない
ドラム式洗濯機のドアパッキン(ゴム製)や樹脂製のパーツには、クエン酸を直接大量にかけないように注意してください。
クエン酸の酸性成分は、ゴムや樹脂を長時間にわたって侵食する性質があります。とくにドラム式のドアパッキンは、クエン酸が残留したまま放置されると劣化が進み、水漏れの原因になることがあります。
運転後は、パッキン周辺をぬれた布で拭いてから乾いた布で仕上げる習慣をつけると安心です。掃除の仕上げに水拭きと乾拭きを1セット行うだけで、パッキンの寿命を延ばせます。
また、縦型洗濯機の樹脂製のフタや洗剤ケースにもクエン酸液が直接かかり続けないよう注意が必要です。万が一かかってしまった場合は、すぐに水で洗い流すようにしてください。
クエン酸で洗濯機の臭いが取れないときの対処法

クエン酸を試しても臭いが取れない場合は、原因がカビや雑菌にある可能性が高いです。
クエン酸はアルカリ性の汚れに特化しているため、カビ・雑菌由来の臭いには別のクリーナーを使うことが根本的な解決策になります。
ここからは次の2つの対処法について解説します。
なお、そもそも洗濯機の臭いが取れない原因を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

酸素・塩素系クリーナーを試す
洗濯槽のカビ・雑菌が原因の臭いには、酸素系または塩素系の洗濯槽クリーナーを使うのが効果的です。
2種類の特徴を次の表に整理します。
| 種類 | 主な成分 | 特徴 | おすすめの使用場面 |
|---|---|---|---|
| 酸素系クリーナー | 過炭酸ナトリウム | 泡の力でカビや汚れを剥がして浮かせる | 縦型・ドラム式の両方に使える。比較的安全 |
| 塩素系クリーナー | 次亜塩素酸ナトリウム | カビを強力に除菌・漂白する | カビがひどいときの集中ケアに最適 |
酸素系クリーナーは環境・人体への影響が少なく、ドラム式にも使いやすい点でとくに扱いやすい製品です。塩素系クリーナーはカビへの除菌力が高い反面、においが強く、金属への影響もゼロではありません。
強度の臭いや目に見えるカビが出ている場合は塩素系、定期メンテナンスには酸素系と使い分けるのがおすすめです。使用頻度は月1〜2回を目安にすると、臭いの再発を防ぎやすくなります。
なお、酸素系・塩素系クリーナーも、クエン酸と同日・同時に使うのは避けてください。
異臭別に洗濯機の臭いの取り方を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

3回試しても取れない場合はプロへ依頼
酸素系・塩素系クリーナーを使っても臭いが3回以上取れない場合は、洗濯機の分解クリーニングを専門業者に依頼することをおすすめします。
市販のクリーナーは洗濯槽の表側の汚れには届きますが、槽の裏側や排水ホース内部などの届かない部分に蓄積したカビは、プロの分解洗浄でなければ完全に除去できません。

一般的な洗濯機クリーニングの費用は、縦型で1万〜1万5,000円前後、ドラム式で2万〜2万5,000円前後が相場です。費用はかかりますが、洗濯槽の裏側を含めて徹底的に除菌・洗浄してもらえるため、長期間の臭い抑制効果が期待できます。
クリーニング業者を探す場合は、くらしのマーケットやおそうじ本舗などのサービスを利用すると、口コミや料金を比較しながら選べるため便利です。
ハウスクリーニング業者に依頼するサインの目安は次のとおりです。
- 洗濯機を使うたびに黒いカスが出る
- 市販クリーナーを3回以上試しても臭いが続く
- 洗濯機を使い始めてから3〜5年以上、一度もクリーニングしていない
定期的にプロのクリーニングを活用しながら、日常のセルフケアと組み合わせることで、洗濯機の清潔な状態を長く保てます。
まとめ
洗濯機の臭い取りにクエン酸が効くかどうかは、臭いの原因によって異なります。水垢・石けんカス・アンモニア臭などアルカリ性の汚れが原因なら、クエン酸は十分な効果を発揮します。
一方、カビや雑菌由来の生乾き臭には効果が薄く、酸素系・塩素系クリーナーの使用が適しています。
この記事のポイントをまとめると次のとおりです。
- クエン酸は水垢・石けんカス臭に効果があり、縦型は100g・ドラム式は30〜50gが使用量の目安
- 重曹との同時使用は中和反応で効果を打ち消し合い、塩素系漂白剤が残った状態での使用は有毒な塩素ガスが発生する危険がある
- 臭いが取れない場合は酸素系・塩素系クリーナーを試し、3回以上取れないならプロへ依頼
- 月1回程度のクリーナー使用と、運転後のパッキン拭き取りが臭い再発の予防になる
クエン酸の正しい使い方と注意点を押さえることで、安全に洗濯機の臭いを取り除けます。
今日から取り組める内容ばかりなので、ぜひ実践してみてください。

