洗濯機の水が急に出なくなった…給水フィルターが詰まってるの?
フィルターの掃除って、どうやってやるんだろう
洗濯機の給水が急に遅くなったり、エラー表示が出たりする原因の多くは給水フィルターの詰まりで、定期的な掃除で解消できます。ただ、初めて掃除する場合、取り外し方や洗い方がわからず手が止まりがちです。
そこでこの記事では、洗濯機の給水フィルターが詰まる原因を解説します。給水フィルターの掃除方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- 給水フィルター詰まりの主因は水道水のサビや長期放置
- 取り外し→水洗い→取り付けの手順で自力解消できる
- 長期放置は給水弁故障を招き、数万円の修理費が発生する
洗濯機の給水フィルターが詰まる3つの原因

給水フィルターは、水道水に混じった異物が洗濯機内部へ入り込むのを防ぐ部品です。詰まりの原因を正しく理解することで、適切な対処と予防ができます。
ここからは下記3つの詰まり原因について解説します。
水道水に含まれるサビ・ゴミの蓄積
給水フィルターが詰まる最も多い原因は、水道水に含まれる微細なサビや砂・ゴミの蓄積です。水道管は金属製のものが多く、配管の劣化によって細かいサビ片が水に混じります。
フィルターはこれらの異物を毎回の洗濯でキャッチし続けるため、時間とともに目詰まりを起こします。とくに築年数の古い集合住宅では、配管のサビが出やすい傾向があります。
実際に、引っ越し後から給水が遅くなり、フィルターを確認すると茶色いサビがびっしりついていたケースがありました。
長期間フィルターを掃除していない
一度も給水フィルターを掃除したことがない人は、詰まりのリスクがとくに高い状態です。フィルターに異物が積み重なると、やがて網目が完全にふさがれ、正常な給水ができなくなります。
洗濯機メーカーの多くは、半年に1回程度の定期清掃を推奨しています。掃除の習慣がないまま数年間使い続けると、フィルターが固まって取り外せなくなります。
新品購入から3年以上フィルター未掃除で、水が出なくなるエラーが発生したという事例がありました。
井戸水や古い配管を使用している
井戸水を使用している場合、水道水より多くの砂・泥・ミネラル成分が含まれるため、フィルターの詰まりが速く進みます。
農村部や古い一戸建てで井戸水を使っている家庭では、通常の半分以下の期間でフィルターが目詰まりします。老朽化した給水管からも錆が出やすく、詰まりの頻度が上がります。
井戸水を使用している家庭で、毎月フィルターを確認しなければ給水エラーが起きるという事例も実際にありました。
洗濯機・給水フィルターの掃除手順

給水フィルターの掃除は、工具不要で自力対応できます。正しい手順を守ることで、部品を傷めずに詰まりを解消できます。
ここからは下記4つの給水フィルター掃除手順を解説します。
掃除前に必ず行う準備
フィルター掃除を始める前に、水漏れや感電を防ぐための準備が必要です。
手順は次のとおりです。
- 洗濯機の電源を切り、電源コードをコンセントから抜く
- 水道の蛇口(水栓)を閉める
- 洗濯槽内に水が残っていないことを確認する
- タオルや洗面器を給水ホース接続部の下に敷く
電源を抜かずに作業するのは危険です。水栓を閉め忘れると、取り外した際に水が噴き出します。タオルを事前に用意しておくと、作業中の水受けに使えて便利です。
給水フィルターの取り外し方
給水フィルターは、洗濯機本体と給水ホースをつなぐ接続部の内側に取り付けられています。取り外す前にホース接続部の形状をスマートフォンで撮影しておくと、取り付け時に迷わずに済みます。
取り外しの手順は次のとおりです。
- 給水ホースを洗濯機本体から取り外す(反時計回りに回すタイプが多い)
- ホースを外した接続口の奥にフィルターが見えることを確認する
- ピンセットまたは指でフィルターをつまんで引き抜く
- 取り出したフィルターの状態を確認する
機種によってはフィルターが本体側ではなく、ホース側に付いているものもあります。取扱説明書やメーカーの公式サイトで事前に確認するとスムーズです。縦型・ドラム式いずれも、基本的な取り外し方は同じです。
フィルターの洗い方
取り出したフィルターは、流水と歯ブラシを使って優しくこすり洗いするのが最適な洗い方です。
洗う手順は次のとおりです。
- 蛇口から出した水でフィルター全体のゴミを流す
- 使い古した歯ブラシでフィルターの網目をこすり洗いする
- 汚れが落ちにくい場合は30〜40℃のお湯に10分ほど浸けてから再度ブラッシングする
- 洗い終わったら水でしっかりすすぐ
洗剤は不要です。洗剤を使うと洗濯機内部に洗剤成分が残るリスクがあります。金属製のたわしや硬いブラシは使わず、フィルターの網目が変形しないよう丁寧に扱ってください。
実際に汚れを落とそうと金属ブラシでこすり、フィルターの網が破れて交換が必要になったケースがありました。
フィルターを元に戻す手順
洗い終わったフィルターは、取り外し時と逆の手順で取り付けます。取り付けが不完全だと水漏れの原因になるため、しっかりはまったことを確認してから水栓を開けてください。
取り付け手順は次のとおりです。
- フィルターを接続口の奥までしっかり差し込む
- 給水ホースを接続口に差し込み、時計回りに締める
- 電源コードをコンセントに差し込む
- 水栓を開いて、ホース接続部からの水漏れがないか確認する
- 試運転(すすぎのみ)を1回行い、正常に給水されるか確認する
ホースを締める力加減は「手でしっかり締めた後にさらに1/4回転」が目安です。力を入れすぎると接続部が割れるため注意してください。
掃除しても詰まりが取れない時の対処法

フィルターを掃除しても給水の問題が改善しない場合、フィルター以外の部分に原因があります。原因箇所を特定することで、修理依頼の範囲や費用を絞り込めます。
ここからは下記4つの対処法を解説します。
給水弁・水栓側の故障
フィルターが清潔でも給水できない場合、給水弁(電磁弁)または水栓側の故障が原因です。
給水弁は電気信号で開閉する弁で、経年劣化や異物の噛み込みで故障します。症状は次のとおりです。
- 水栓を開いてもまったく水が出ない
- 給水が途中で止まる
- 「給水エラー」のエラーコードが繰り返し表示される
給水弁の交換費用は、部品代と作業費を合わせて8,000〜1万5,000円が目安です。水栓側の問題であれば、水道業者への依頼が必要になります。
洗濯機の水の出が悪い給水弁の原因を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

フィルター部品の交換
フィルター自体が変形・破損している場合は、清掃ではなく交換が必要です。フィルターは消耗品であり、使用年数が5年以上の場合は交換を検討するのが適切です。
交換品は、洗濯機のメーカー名と型番を確認した上で、次の方法で入手できます。
- メーカーの公式サポートページから部品を注文する
- 家電量販店の修理窓口に問い合わせる
- 通販サイトで型番を検索する
部品の価格は300〜1,500円程度と安価です。ただし、廃番になった古い機種は純正品が手に入らないケースもあります。その場合はメーカーサポートに互換品を確認してください。
フィルターの修理依頼
自力での対応が難しい場合や、フィルター取り外し口自体が変形・破損している場合はメーカーまたは修理業者への依頼が必要です。保証期間内であれば無償修理になるため、購入日と保証内容を先に確認してください。
依頼先の選択肢は次のとおりです。
- 購入した家電量販店のサポート窓口
- 洗濯機メーカーの公式修理窓口
- 地域の家電修理業者
見積もりを無料で行ってくれる業者が多いため、複数社に問い合わせて比較するのがおすすめです。
洗濯機を修理する際の費用相場を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

洗濯機のクリーニング依頼
フィルター以外にも洗濯槽の汚れが気になる場合は、洗濯機クリーニングの専門業者に依頼する方法もあります。洗濯槽の裏側に発生したカビや汚れは、市販の洗濯槽クリーナーでは落としきれません。
家庭用洗濯機クリーニングの費用相場は、縦型で1万2,000〜1万5,000円、ドラム式で1万5,000〜2万円程度です。クリーニングと同時にフィルター交換も相談できる業者もいます。まとめて依頼することで、時間と出張費を節約できます。
洗濯機の買い替えとクリーニングを選ぶ判断基準を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

給水フィルター詰まりを防ぐ日常メンテナンス

給水フィルターの詰まりは、日常的なメンテナンスで大半を予防できます。定期的に掃除する習慣を持つことが、洗濯機を長く使い続けるための最善策です。
ここからは下記2つの日常メンテナンス方法を解説します。
半年に1回の定期掃除を習慣にする
多くのメーカーが推奨する清掃サイクルは、半年(6ヶ月)に1回です。使用頻度が高い家庭(1日2回以上の洗濯)や井戸水を使用している環境では、3ヶ月に1回を目安にするのが適切です。
掃除の曜日や時期を決めておくと継続しやすくなります。「衣替えの時期(4月・10月)に掃除する」と決めておけば、忘れにくくなります。
スマートフォンのリマインダー機能を活用して、掃除時期を事前に通知する設定にしている人もいます。
水栓のストレーナーも一緒に掃除する
給水フィルターと合わせて、水栓(蛇口)側に付いているストレーナーも同時に清掃することで、詰まり防止の効果が高まります。
ストレーナーは蛇口の内側に設置された小さなメッシュ状の部品で、ペンチと小さなブラシで取り外し・洗浄できます。
水栓のストレーナーの掃除手順は次のとおりです。
- 水栓を閉める
- 蛇口の先端を反時計回りに回して外す
- 内部のストレーナーをペンチや指で取り出す
- 歯ブラシと流水で汚れを落とす
- 元に戻して水漏れがないか確認する
給水フィルターのゴミが多い場合、水栓のストレーナーも同程度に汚れていることがほとんどです。2箇所まとめて定期メンテナンスに組み込むのがおすすめです。
給水フィルターを掃除する際によく抱く疑問

ここからは下記3つの給水フィルターに関するよくある疑問を解説します。
給水フィルターの場所がわからないときは?
給水フィルターは洗濯機背面の「給水ホース接続口」の内側に付いているのが基本です。給水ホースを外した接続口の奥を懐中電灯などで照らすと、金属製または樹脂製の網状の部品が確認できます。
ただし、機種によっては次の場所にある場合もあります。
- 給水ホースの洗濯機側接続部の中
- 給水ホースの水栓側(蛇口側)接続部の中
- 洗濯機の給水ホース差し込み口付近の外側
取扱説明書の「お手入れ」または「掃除・メンテナンス」ページに図解が載っている場合がほとんどです。説明書を紛失した場合は、メーカー名と型番で検索すると公式サイトにPDF版が掲載されています。
縦型とドラム式で掃除方法は違う?
縦型とドラム式の給水フィルターの場所・構造は基本的に同じです。給水ホースの接続部内側にフィルターが設置されており、取り外し・洗浄の手順も共通です。
ただし、一部のドラム式洗濯乾燥機では、乾燥フィルターと給水フィルターの2種類があります。乾燥フィルターはドラム扉付近または前面パネルの下に設置されており、ゴミフィルターとしての役割を持つ別の部品です。
ドラム式を使用している場合は、給水フィルターと乾燥フィルターの両方を定期的に掃除する必要があります。乾燥フィルターは毎回使用後に清掃するのが基本です。
パナソニックのドラム式洗濯乾燥機の公式マニュアルでも、乾燥フィルターと給水フィルターで清掃頻度が異なることが明記されています。
フィルター詰まりで洗濯機が壊れることはある?
フィルターの詰まりを長期間放置すると、給水弁(電磁弁)に過大な負荷がかかり、給水弁の故障に発展します。
給水が滞ると、洗濯機の制御基板は何度も給水指示を出し続けます。給水弁がこれを繰り返すうちに内部のコイルや可動部が劣化し、最終的に動作しなくなります。
東京都消費生活総合センターが公開している家電トラブル事例でも、洗濯機の給水不良が修理依頼の上位に挙げられています。
給水系のトラブルは洗濯機全体の故障件数の中でも上位を占めており、フィルターや給水弁のメンテナンス不足が主な要因とされています。
東京都消費生活総合センター
フィルター清掃は数百円・30分以内で済む作業です。数万円の修理費を避けるためにも、定期的なメンテナンスを習慣にすることをおすすめします。
まとめ
洗濯機の給水フィルターが詰まる主な原因は、水道水のサビ・ゴミの蓄積と長期間の未清掃です。フィルターの掃除は工具不要で、取り外し→流水洗浄→取り付けの手順で自力対応できます。
掃除しても改善しない場合は、給水弁の故障やフィルターの破損が原因です。状況に応じてメーカー修理や専門業者への依頼を検討してください。
日常のメンテナンスとして押さえておきたいポイントは次のとおりです。
- 半年に1回のフィルター掃除を習慣にする
- 掃除のタイミングで水栓のストレーナーも同時に清掃する
- ドラム式の場合は乾燥フィルターも定期清掃する
詰まりを放置すると給水弁の故障に発展し、修理費が高額になります。定期的な掃除で洗濯機を長持ちさせてください。

