洗濯機?周囲が下水臭いんだけど、何が原因なんだろう?
洗濯しても臭いが消えないし、洗濯物にまで臭いが移りそうで不安…
洗濯機の近くから突然漂ってくる下水臭は、放置しても自然に消えることはなく、むしろ臭いが強くなるケースがほとんどです。
ただ、原因がいくつか考えられるため、どこを直せばよいか迷う人も多いですよね。
そこでこの記事では、実際の修理事例も交え、洗濯機の下水臭を根本から断ち切る対処法を解説します。原因の見極め方から予防策まで、ぜひ参考にしてください。
- 下水臭の主な原因は排水トラップの水切れと接続不良
- 封水補充・排水口掃除・ホース確認の順で対処できる
- 対処後も臭いが続く場合はプロの排水管洗浄が有効
洗濯機が下水臭くなる4つの原因

洗濯機まわりの下水臭は、大きく4つの原因に分けられます。
ここからは下記4つの臭いの原因について解説します。
原因を正確に把握することが、効果的な対処への第一歩です。
上記を含め、洗濯機の臭いが取れない原因を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

排水トラップの水切れ(封水切れ)
洗濯機の下水臭でもっとも多い原因が、排水トラップの水切れ(封水切れ)です。
排水トラップとは、排水口の内部にある構造部品のことです。通常は内部に水が溜まっており(これを「封水」と呼びます)、下水管から上がってくる臭いや害虫をブロックしています。

しかし洗濯機を長期間使わなかったり、乾燥した季節が続いたりすると、封水が蒸発して水が切れてしまいます。封水がなくなると、下水管からの臭いがダイレクトに室内へ流れ込む状態になります。
たとえば、旅行や帰省で2週間以上洗濯機を使わなかった後に臭いが発生した場合は、封水切れがほぼ確実に原因です。対処法はシンプルで、排水口に水を補充するだけで臭いが止まります。
排水管と床の隙間からの臭い漏れ
排水管が床に接続されている部分に隙間があると、下水臭が漏れ出します。この隙間は、防臭ゴム(パッキン)や隙間テープで塞がれているのが正常な状態です。
ただし、防臭ゴムが劣化したり、設置当初からきちんと密閉されていなかったりするケースがあります。

また、引越し後や洗濯機の買い替え後に初めて臭いに気づく人も少なくありません。前の住人や施工業者が排水管まわりの処理を適切に行っていなかった可能性があります。
床と排水管の接続部分に隙間がないか、目視で確認することが大切です。隙間が見つかれば、防臭ゴムの交換や隙間テープでの補修で臭いを止められます。
排水ホースの接続不良やゆるみ
洗濯機本体から排水口へつながる排水ホースが、正しく接続されていない場合も臭いの原因になります。
排水ホースが排水口にしっかりはまっていないと、排水口と空気が直接つながる状態になります。その結果、下水管の臭いがホースの隙間から室内へ逃げてきます。
とくに洗濯機を移動させた後や、引越し直後にこの状態になりやすいです。ホースが奥まで差し込まれているか、接続部分にゆるみがないかを確認してください。
また、排水ホース自体が古くなって割れていたり、ひびが入っていたりするケースもあります。

ホースの亀裂や劣化は目視でわかることが多いため、定期的にチェックする習慣をつけると安心です。
排水口まわりのパーツ破損・劣化
排水口まわりには、排水トラップ本体・防臭ゴム・目皿(ゴミ受け)などのパーツが使われています。これらが破損・変形・劣化すると、隙間ができて臭いが漏れます。
とくに防臭ゴムは、5〜10年ほどで劣化してひび割れや変形が起きます。ゴムが縮んでいたり、弾力がなくなっていたりする場合は交換のサインです。
また、目皿が正しくセットされていないと、排水トラップが機能しない状態になります。
パーツが欠けていないか、正しく設置されているかを確認することが重要です。パーツの劣化による臭いは、部品交換で確実に改善できます。
ホームセンターで対応品を購入して自分で交換できる場合がほとんどです。
洗濯機の排水口が臭い原因を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

自分でできる下水臭い洗濯機への対処法

原因がわかったら、早速対処に取りかかりましょう。
ここからは下記4つの対処法を、作業の難易度が低い順に解説します。
道具がほとんど不要な簡単な作業から始めることで、手間をかけずに解決できる可能性があります。
対処1:排水トラップに水を補充する
もっとも手軽にできる対処法が、排水トラップへの水補充です。
用意するものは水だけで、手順は以下の通りです。
- 洗濯機を動かし、排水口の位置を確認する
- 排水口の目皿(ゴミ受け)を取り外す
- コップ1〜2杯分(約200〜400ml)の水をゆっくり流し込む
- 目皿を元に戻す
- 10〜15分後に臭いが消えているか確認する
水を補充してすぐに臭いが消えた場合は、封水切れが原因だったと判断できます。
ただし、この対処だけでは再発を繰り返す可能性があります。
長期間使わない予定があるときは、定期的に水を補充するか、後述の予防策を組み合わせてください。
対処2:排水口を分解して掃除する
封水切れでなかった場合は、排水口まわりの汚れが臭いを悪化させている可能性があります。
排水口を分解して掃除する手順は次の通りです。
- 洗濯機の電源を切り、排水ホースを排水口から取り外す
- 目皿・排水トラップ・防臭ゴムをすべて取り外す
- 各パーツをお風呂用洗剤とブラシで洗う
- 排水口の内壁に付着したヌメリをブラシで落とす
- パーツを乾かした後、元通りに組み立てる
- 水を流して封水が溜まっていることを確認する
洗浄には塩素系漂白剤を薄めたものを使うと、ヌメリや黒ずみを効果的に落とせます。
排水口の内壁に黒い汚れやヌメリが溜まっていると、臭いの発生源になります。パーツを分解してみると汚れが一目瞭然なので、月1回の掃除を習慣にするのがおすすめです。
掃除後に臭いが消えた場合は、汚れが原因だったと確認できます。
対処3:排水ホースの接続を確認・交換する
排水ホースの接続状態を確認する手順は以下の通りです。
- 排水ホースが排水口に奥までしっかり差し込まれているか確認する
- ホース本体にひび割れや亀裂がないか目視でチェックする
- ホースと排水口の接続部分にゆるみがないか手で押してみる
ホースが浅くしか入っていない場合は、奥まで押し込んでテープで固定します。
ホースにひびが入っている場合は、交換が必要です。排水ホースはホームセンターで1,000〜3,000円程度で購入できます。
メーカー指定のホースでない場合も、内径と外径が合えば使用可能です。ホースの交換手順は次の通りです。
- 古いホースを洗濯機本体側・排水口側の両方から取り外す
- 新しいホースの長さを現物に合わせてカットする
- 本体側・排水口側の順に取り付け、しっかり固定する
ホース交換後は試運転を行い、水漏れや臭いがないことを確認してください。
対処4:防臭ゴムや隙間テープで密閉する
排水管と床の隙間、または排水口まわりの隙間を塞ぐ方法です。
防臭ゴムの交換手順は次の通りです。
- 排水ホースを排水口から取り外す
- 古い防臭ゴムを引き抜いて取り外す
- 新しい防臭ゴムを差し込み、しっかり押し込む
- 排水ホースを再度取り付ける
防臭ゴムはホームセンターやAmazonで300〜800円程度で購入できます。品番が合わない場合は、サイズを実測してから購入することをおすすめします。
床と排水管の隙間には、隙間テープ(気密テープ)を貼り付けるだけで臭いを防げます。テープは100円ショップでも入手でき、手軽に対処できるのがメリットです。

異臭別に洗濯機の臭いの取り方を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

賃貸で洗濯機の付近から下水臭がする場合も

賃貸住宅では、部品交換や改修を自己判断で行ってはいけないケースがあります。
ここからは下記3つの賃貸特有の注意点を解説します。
賃貸で下水臭が発生した場合は、まず管理会社への連絡を最優先にしてください。
排水トラップが未設置のケースがある
古い賃貸物件や、洗濯機置き場が後付けで設置されたケースでは、排水トラップが設置されていないことがあります。
排水トラップがない場合は、構造上そもそも封水が機能しません。
水を補充しても即座に流れてしまい、効果がありません。
排水口の内部を懐中電灯で覗いて、排水トラップのパーツが存在するか確認してください。
パーツが見当たらない場合は、設置されていない可能性があります。
排水トラップが未設置の場合は、自分で後付けすることも技術的には可能です。
ただし賃貸では原状回復義務があるため、必ず管理会社に相談してから対応してください。
管理会社・大家への連絡が先
賃貸で洗濯機まわりの下水臭が発生した場合、まず管理会社または大家に連絡するのが正解です。
設備の不具合や劣化が原因であれば、費用負担なしで修理・交換してもらえる可能性があります。
入居時から臭いが発生していた場合は、入居者の責任ではなく設備側の問題として対処してもらえます。
連絡の際は「いつから」「どのような臭いか」「どこから臭うか」の3点を伝えると、スムーズに対応してもらえます。
管理会社への連絡を後回しにして自分で対処した場合、後から費用負担を請求できなくなるリスクがあります。
まず連絡・報告を行い、対処の許可を得てから作業するのが鉄則です。
自己判断で部品交換しないほうがよい理由
賃貸では「原状回復義務」があるため、部品交換や改修は基本的に大家・管理会社の許可が必要です。
許可なく部品を交換すると、退去時に「無断改修」として費用を請求されるリスクがあります。
また、不適切な施工で水漏れや破損が起きた場合は、修繕費用を全額負担しなければならないケースもあります。
賃貸での対処は「水の補充」「排水口の掃除」の範囲にとどめ、部品交換は管理会社に依頼するのが安全です。
自分でできる範囲と管理会社に任せる範囲を明確に分けて対応しましょう。
洗濯機の下水臭を再発させない予防策

対処が完了したら、下水臭を再発させない予防策を習慣にしましょう。
ここからは下記3つの予防法を解説します。
日頃のちょっとした習慣が、下水臭の再発を防ぐ大きな効果をもたらします。
定期的に水を流して封水を維持する
封水切れを防ぐには、定期的に排水口へ水を流すことが有効です。
洗濯機を毎日使っている場合は、洗濯の排水そのものが封水の補充を兼ねているため問題ありません。
ただし、洗濯頻度が週1〜2回以下の場合や、乾燥した季節(冬場・梅雨明け後)は封水が蒸発しやすくなります。
使用頻度が少ない場合は、週に1回、コップ1杯程度の水を排水口に直接流し込むだけで封水を維持できます。
特別な道具や薬品は不要で、水を流すだけで完了する手軽な予防法です。
なお、封水持続剤(封水保護剤)という製品も市販されています。
排水口に注ぐだけで水の蒸発を数週間単位で遅らせる効果があり、長期不在時に役立ちます。
月1回の排水口掃除を習慣にする
排水口に汚れが蓄積すると、臭いが発生しやすくなります。
月1回の掃除を習慣にすることで、汚れによる臭いを予防できます。
月1回の掃除で行う内容は以下の通りです。
- 目皿(ゴミ受け)を取り外してブラシで洗う
- 排水トラップを外してヌメリを落とす
- 防臭ゴムの状態を確認し、劣化があれば交換する
- 排水口の内壁を細ブラシで洗浄する
掃除の後は必ず水を補充して封水を復元しておくことが重要です。
パーツを外した際に封水が抜けてしまうため、忘れずに補充してください。
洗剤は市販のパイプクリーナー(液体タイプ)を使うと、内壁の油脂汚れも効果的に分解できます。
洗濯機を長期間使わないときの対処
旅行・出張・帰省など、1週間以上洗濯機を使わない場合は追加の対処が必要です。
長期不在前に行うべき対処は次の通りです。
- 排水口にたっぷりの水(コップ2〜3杯)を補充する
- 封水持続剤を排水口に注いでおく
- 洗濯機の蓋を閉めて内部の乾燥を防ぐ
2週間以上の長期不在が予定される場合は、封水持続剤の使用を強くおすすめします。
帰宅後は念のため、排水口に水を補充してから洗濯を再開するとよいです。
また、帰宅直後に臭いを確認し、封水切れの兆候があれば対処2(排水口掃除)まで行うと安心です。
対処後も洗濯機の下水臭さが消えない場合の判断基準

封水補充・排水口掃除・ホース確認・防臭ゴム交換をすべて試しても臭いが消えない場合は、排水管内部の深刻な汚れや詰まりが原因の可能性があります。
ここからは下記2つの対処が難しいケースの判断基準を解説します。
自分でできる対処の限界を知ることが、費用と時間の節約につながります。
排水管内部の汚れが原因の可能性
排水口や排水ホースに問題がなくても臭いが続く場合、排水管の内部に汚れが蓄積している可能性があります。

排水管の内部には、長年の使用で以下のような汚れが蓄積します。
- 洗剤カス・石けんカスの固着
- 衣類の繊維くずとヘドロの混合物
- 油脂分の酸化による黒ずみ

これらの汚れは排水管の奥深くに堆積するため、市販のパイプクリーナーでは届きません。市販の液体パイプクリーナーが効果を発揮するのは、排水口から1〜2m程度の範囲に限られます。
臭いに加えて排水のスピードが遅くなっている場合は、排水管内部の詰まりがほぼ確実です。
また、洗濯機の排水だけでなく、近くにある洗面台やお風呂の排水も遅い場合は、共用の排水管に問題がある可能性があります。
このケースはプロによる専門的な洗浄が必要です。
プロの排水管洗浄で根本解決する
排水管内部の汚れや詰まりには、プロによる排水管洗浄が有効な解決策です。
プロの排水管洗浄では、高圧洗浄機を使って排水管の内部を隅々まで洗います。市販の薬剤では届かない深部の汚れや固着した詰まりを物理的に除去できます。

費用の目安は以下の通りです。
- 洗濯機まわりの排水管洗浄:1万5,000〜3万円程度
- 家全体の排水管高圧洗浄:3万〜8万円程度
プロに依頼する判断基準として、「自分でできる対処を2回以上試しても改善しない場合」を目安にしてください。
業者を選ぶ際は、以下の3点を確認することをおすすめします。
- 作業前に見積もりを提示してくれるか
- 料金体系が明確か(追加料金の有無)
- 実績・口コミが確認できるか
見積もりは複数社から取ることで、相場からかけ離れた業者を避けられます。
よくある質問

洗濯機の下水臭に関してよくある3つの疑問に答えます。
ここからは下記3つのよくある質問を解説します。
下水臭とカビ臭はどう見分ける?
下水臭とカビ臭は、臭いの発生場所と臭いの種類で見分けられます。下水臭は「硫黄系の腐敗臭(ドブ臭・卵の腐ったような臭い)」が特徴で、主に排水口まわりから漂います。
洗濯機の蓋を開けたときよりも、排水口に鼻を近づけたときに強く感じます。
カビ臭は「湿った土や古い雑巾のような臭い」が特徴で、洗濯槽の内部から発生します。洗濯機の蓋を開けたときや、洗濯直後の洗濯物から臭いがするのがカビ臭のサインです。

見分け方のポイントは次の通りです。
- 排水口に近いほど臭いが強い → 下水臭が原因
- 洗濯槽の内部から臭いがする → カビ臭が原因
- 洗濯した洗濯物が臭い → カビ臭が原因の可能性が高い
カビ臭の場合は、洗濯槽クリーナーを使った槽洗浄が有効です。下水臭の場合は、本記事で紹介した対処法を試してください。
洗濯機がカビ臭い原因や対処法をより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

洗濯物にまで臭いが移る場合はどうすればいい?
洗濯物に臭いが移っている場合は、原因が2つ考えられます。
1つ目は洗濯槽のカビが原因のケースです。洗濯槽の内側に黒カビが繁殖すると、洗濯するたびに衣類に臭いが移ります。
この場合は市販の洗濯槽クリーナーで槽洗浄を行うことで改善できます。
2つ目は下水臭が強くなり、室内全体に広がっているケースです。下水臭が部屋に充満した状態で洗濯物を干すと、繊維に臭いが吸着します。
洗濯物への臭い移りが気になる場合は、まず下水臭の原因を特定して対処することが最優先です。
臭いが移った洗濯物は、酸素系漂白剤(オキシクリーンなど)を40〜50℃のお湯に溶かして1〜2時間つけ置きすると、ほとんどの臭いを取り除けます。
排水トラップの交換は自分でもできる?
排水トラップの交換は、ほとんどの場合、自分でできる作業です。
交換の手順は次の通りです。
- 排水ホースを排水口から外す
- 目皿・トラップ本体・防臭ゴムをすべて取り外す
- 新しい排水トラップのパーツを排水口のサイズに合わせて購入する
- 新しいパーツを正しい順序で取り付ける
- 水を補充して封水を確認する
排水トラップのパーツは、ホームセンターや家電量販店で購入できます。
価格は1セット500〜2,000円程度です。
購入時は、排水口の内径(多くの場合60mmか75mm)を事前に測っておくことが重要です。
ただし、賃貸住宅での交換は管理会社への事前連絡が必要です。
また、交換後に水漏れが発生した場合は、すぐに作業を中止して専門業者に相談してください。
まとめ
洗濯機まわりの下水臭は、主に以下の4つが原因です。
- 排水トラップの封水切れ
- 排水管と床の隙間
- 排水ホースの接続不良・劣化
- 排水口まわりのパーツ破損・劣化
対処は封水の補充から始め、排水口掃除・ホース確認・防臭ゴム交換の順で試すのがおすすめです。
多くのケースは、市販の部品と少しの手間で解決できます。
賃貸にお住まいの場合は、部品交換の前に必ず管理会社に連絡してください。
自己判断で作業して後からトラブルになるリスクを避けられます。
対処後も臭いが消えない場合は、排水管内部の汚れや詰まりが原因の可能性が高いため、プロの排水管洗浄業者に依頼するのが確実な解決策です。
再発を防ぐには、週1回の封水補充と月1回の排水口掃除を習慣にすることが大切です。
長期不在前には封水持続剤を使うことで、帰宅後の臭いトラブルを防げます。

