せっかく洗濯したのに乾燥機で乾かすと服が臭くなる…
どうすれば直せるんだろう…
ドラム式の洗濯乾燥機で乾かした衣類が臭く、「洗ったはずなのに…」とショックを受けている人は多いですよね。、
洗濯と乾燥はセットでしているため、いち早く臭いをなんとかしたい人もいるはず。
そこでこの記事では、ドラム式乾燥機で衣類が臭くなる原因を解説します。今からできる解決法や対処しても取れない場合の解決方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- ドラム式は密閉構造のため縦型より臭いが蓄積しやすい
- 乾燥フィルター毎回清掃・月1回槽洗浄・ドア開放が臭い予防の基本
- 槽洗浄3回でも改善しない場合はプロの分解洗浄が最適
ドラム式乾燥機は縦型より臭いやすい?

結論からいうと、ドラム式乾燥機は縦型洗濯機に比べて臭いが発生しやすい構造です。
理由は、ドラム式特有の密閉性と乾燥経路の複雑さにあります。縦型は洗濯槽が比較的シンプルで乾燥機能を持たない機種も多く、内部の空気が循環しやすい構造といえます。
一方、ドラム式は洗濯から乾燥まで一体で行うため、湿気を帯びた空気がダクト(乾燥経路)を通ります。ダクト内部にほこりや水分が蓄積すると、カビや雑菌の温床となります。
また、ドア周辺のゴムパッキン(ドアガスケット)も湿気をためやすく、黒カビが発生しやすい箇所です。パナソニックの公式情報でも、乾燥フィルターや乾燥経路の定期的な清掃が推奨されています。

縦型に臭い問題がゼロというわけではありませんが、乾燥経路を持つ分、ドラム式は管理箇所が多く、臭いの原因が複数に及ぶ点が大きな違いです。
ドラム式乾燥機で乾かすと衣類が臭くなる4つの原因

ここからは下記4つの臭いの原因について解説します。
洗濯物が臭くなる原因をより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

乾燥フィルター・排水フィルターの汚れ
乾燥フィルターと排水フィルターの汚れは、最も見落とされやすい原因のひとつです。

乾燥フィルターは衣類から出るほこりを捕集する役割を持ちます。フィルターにほこりが詰まったまま乾燥を続けると、温風がほこり臭を帯びた空気を衣類に吹き付け続けます。
排水フィルター(コイン・ごみ取りフィルター)には糸くずや皮脂汚れが蓄積します。蓄積した汚れが腐敗すると、乾燥中に不快な臭いが発生します。
具体的には、乾燥フィルターを2〜3回洗濯するごとにしか掃除しない場合、ほこりの層が10mm以上積もることもあります。パナソニックは乾燥フィルターの清掃を「乾燥使用後、毎回」と推奨しており、頻度が不足するだけで臭いの原因になります。
乾燥経路(ダクト)内部の汚れ
乾燥経路(ダクト)の内部汚れは、自力でのメンテナンスが最も難しい箇所です。

ドラム式乾燥機は、ドラム内の湿気を含んだ空気をダクトを通じて排出または循環させます。このとき、ほこりや皮脂、柔軟剤の成分がダクト内壁に付着します。
付着した汚れは湿気を吸収してカビや雑菌を繁殖させ、乾燥のたびにその臭いを衣類へ運びます。
ダクト内部の汚れはフィルター掃除だけでは除去できません。蓄積が進んでいる場合、乾燥時間が通常より20〜30%長くなるという目安も報告されており、臭いとともに乾燥効率の低下も確認できます。
洗濯槽の裏に蓄積したカビ・雑菌
洗濯槽の裏側に蓄積したカビや雑菌も、衣類の臭いに直結します。

ドラム式の洗濯槽は、外槽と内槽の二重構造になっています。外槽と内槽のすき間は目視できず、洗濯のたびに残留した洗剤・皮脂・水垢がたまります。
たまった汚れはカビや雑菌の栄養源になり、黒カビが繁殖します。洗濯中に黒カビの胞子が衣類に付着し、乾燥後も臭いとして残るのが典型的なパターンです。
国民生活センターの相談事例によると、月1回の槽洗浄を怠ると3〜6ヶ月で目に見えない黒カビが相当量蓄積すると報告されています。洗濯槽の黒カビが衣類汚染の原因として繰り返し挙げられている点は、見逃せません。
洗濯機がカビ臭い原因や対処法をより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

洗剤・柔軟剤の使いすぎによる残留
洗剤や柔軟剤の入れすぎも、見過ごされやすい臭いの原因です。
規定量を超えた洗剤は、すすぎだけでは衣類から完全に除去できません。残留した洗剤成分が雑菌のエサになり、乾燥後も不快な臭いを発します。
柔軟剤も同様で、過剰に使うと繊維に成分が堆積します。堆積した柔軟剤成分は雑菌と結びつくことで、香りが変質した「柔軟剤の酸っぱい臭い」を生み出します。
たとえば、規定量の2倍の洗剤を使い続けた場合、衣類への残留量は規定量使用時の3〜4倍になるという実験データもあります。「よく落ちるから」と多めに使う習慣が、逆効果になっているケースは少なくありません。
ドラム式乾燥機の臭いをなくす解決法

ここからは下記5つの対策方法について解説します。
対策1:乾燥フィルターを毎回掃除する
乾燥フィルターの清掃は、臭い対策の中で最も即効性が高い方法です。
乾燥フィルターは乾燥使用後、毎回取り出してほこりを取り除くのが基本です。乾いたほこりであれば、手やブラシで簡単に除去できます。
水洗いが必要なほど汚れている場合は、ぬるま湯で洗い流します。完全に乾かしてから本体に戻すのが重要な手順です。水分が残った状態で戻すと、逆に雑菌を繁殖させる原因になります。
具体的な手順は次のとおりです。
- 乾燥終了後、フィルターを取り出す
- ほこりを手やブラシで除去する
- 汚れが目立つ場合はぬるま湯で水洗いする
- 完全に乾燥させてからセットし直す
パナソニックや日立などの主要メーカーも「毎回の清掃」を推奨しており、これを続けるだけで臭いが大幅に改善するケースは多いです。
対策2:排水フィルターを月1回掃除する
排水フィルターは月に1回を目安に清掃します。
排水フィルターは洗濯機の下部前面パネルの内側にあることが多く、前面ドアを開けてアクセスします。フィルターには糸くず・コイン・ピンなどの異物が蓄積しています。取り出す前にタオルをあてておくと、排水による水漏れを防げます。
排水フィルターを放置すると排水が滞り、臭いの原因になるだけでなく、エラーコードが出て運転が停止するリスクもあります。
具体的な手順は次のとおりです。
- 前面パネルを外す
- タオルをフィルターの下に置く
- フィルターをゆっくり回して取り出す
- ごみを取り除き、流水で洗う
- 完全に締め直してパネルを戻す
各メーカーの取扱説明書に具体的な手順が記載されているため、機種に応じた手順を確認してから実施してください。
対策3:槽洗浄を月1回実施する
洗濯槽の裏側に蓄積したカビ・雑菌を落とすために、月1回の槽洗浄が必要です。
槽洗浄コースを使い、槽洗浄用クリーナーを投入して運転するだけで実施できます。洗濯槽クリーナーを使った槽洗浄を月1回継続すると、黒カビの再発を大幅に抑制できます。
クリーナーの種類(塩素系・酸素系)については後述しますが、まず月1回の習慣を作るのが最優先です。
槽洗浄実施後は以下の点を確認してください。
- 剥がれた汚れが槽内に残っていないか確認する
- 汚れが多い場合はすすぎ運転を追加する
- 終了後はドアを開けて内部を乾燥させる
初めて槽洗浄を行う場合や、長期間清掃していない場合は、汚れが大量に剥離することがあります。そのため、最初の1〜2回は続けて実施すると効果的です。
対策4:乾燥後にドアを開けて内部を乾燥させる
乾燥終了後すぐにドアを閉めてしまうと、庫内に残った湿気がカビ・雑菌の繁殖を促します。
乾燥が終わったら衣類を取り出し、ドアを10〜15cm程度開けた状態で30分以上放置するのが効果的です。庫内の空気が入れ替わり、湿気が外に逃げます。
実際に、乾燥後のドラム内温度は50〜60℃程度に達することもあります。すぐに閉めると冷える過程で結露が発生し、発生した結露がカビの発生源となります。
乾燥後のドア開放を習慣にするだけで、槽内の湿気環境を改善できます。合わせてドアパッキン(ゴム部分)を乾いたタオルで拭き取ると、さらに効果が高まります。
対策5:洗剤・柔軟剤の量を見直す
洗剤と柔軟剤の量は、パッケージに記載された規定量を厳守することが基本です。
洗剤を多く入れると泡立ちすぎて、すすぎで完全に落としきれません。残留した洗剤成分が雑菌のエサになり、臭いを引き起こします。
柔軟剤も規定量の1.5倍以上を使うと、繊維への堆積が起こりやすくなります。「量を増やすほど良い」という感覚は誤りで、適切な量こそが清潔な仕上がりにつながります。
見直しのポイントは次のとおりです。
- 洗濯物の量に応じた洗剤量をきちんと計量する
- 柔軟剤は規定量の50〜80%程度を目安にする
- 液体洗剤よりも溶け残りにくい粉末洗剤を試す
- 洗剤の種類をドラム式対応品(低泡タイプ)に変更する
ドラム式専用の洗剤は泡立ちが少なく、すすぎ残りが起こりにくい処方になっています。使用する洗剤をドラム式対応品に変えるだけで改善するケースもあります。
対策しても乾かした際の臭いが取れない時は

日常的なメンテナンスを続けても臭いが取れない場合、原因は自力では届かない場所に蓄積した汚れです。
ここからは下記3つの対処法について解説します。
対処法も交え、洗濯機が焦げ臭い原因を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

槽洗浄を3回試しても改善しないなら限界
槽洗浄を3回実施しても臭いに改善が見られない場合、自力でのメンテナンスは限界に達していると考えてください。
槽洗浄コースで対処できる汚れは、主に洗濯槽表面のカビや水垢です。外槽と内槽のすき間の奥深くや、乾燥経路内部まではクリーナー液が十分に届きません。
3回連続で槽洗浄を行っても臭いが持続する場合、汚れの蓄積が洗浄可能な範囲を超えています。
臭いが続く状態でさらに洗濯を続けると、衣類へのカビ汚染が進む一方です。早めに専門業者への相談を検討するのが適切です。
自力で乾燥経路の汚れ除去は難しい
乾燥経路(ダクト)の内部洗浄は、一般家庭では対応できません。
ダクトは機体の内部に複雑に張り巡らされており、外部からアクセスするには本体を分解する必要があります。無理に分解しようとすると、基板や配線を損傷するリスクがあります。
自力でのダクト内部清掃は、メーカーも推奨していない作業です。家電量販店や修理業者に持ち込んでも、ダクト単体の清掃には対応していないケースがほとんどです。
分解を伴う洗浄には、専門の洗浄知識と専用工具が必要です。蓄積が進んでいる場合は、専門の洗浄業者への依頼が現実的な解決策になります。
プロの分解洗浄で根本から解決する
ドラム式洗濯乾燥機の根本的な臭いの除去には、プロによる分解洗浄が最も効果的です。
分解洗浄では、外槽・内槽・乾燥ダクト・ヒートポンプユニット(ヒートポンプ式の場合)などを取り外し、それぞれを高圧洗浄や専用洗剤で洗います。自力では届かない箇所の汚れを根こそぎ除去できます。
費用は業者によって異なりますが、ドラム式の分解洗浄は1台あたり2万〜3万5,000円程度が相場です。縦型に比べて分解工程が多いため、費用は高くなります。
分解洗浄を選ぶ際のポイントは次のとおりです。
- ドラム式の分解洗浄実績が豊富な業者を選ぶ
- 作業内容(分解する箇所)を事前に確認する
- 洗浄後の保証や再発時の対応を確認する
- 口コミや実績写真で仕上がりのイメージを確かめる
洗浄後は3〜6ヶ月に1度の頻度でプロの洗浄を行い、日常的なメンテナンスと組み合わせることで、臭いの再発を防げます。
ドラム式乾燥機で衣服が臭くなる際によく抱く疑問

ここからは下記3つのよくある疑問について解説します。
ヒートポンプ式とヒーター式で臭いの原因は違う?
ヒートポンプ式とヒーター式では、臭いが発生しやすい箇所が異なります。
ヒートポンプ式はヒートポンプユニット(熱交換器)にほこりや汚れが蓄積しやすく、ユニット自体のメンテナンスが必要になります。 ユニット内のフィルターが汚れると、乾燥効率の低下とともに臭いの原因となります。
一方、ヒーター式はヒーター自体に付着したほこりが加熱されて、焦げたような臭いを発することがあります。どちらの方式も乾燥フィルターの定期清掃は必須ですが、追加でチェックすべき箇所が異なります。
2つの方式を比べると、次のような違いがあります。
- ヒートポンプ式:ヒートポンプユニットのフィルターも定期清掃が必要
- ヒートポンプ式:低温乾燥のため湿気が残りやすく、カビの発生リスクがやや高い
- ヒーター式:高温乾燥のため殺菌効果はあるが、ほこりの焦げ臭が出やすい
- ヒーター式:消費電力が大きく、年間電気代はヒートポンプ式の2〜3倍程度
どちらの方式でも、乾燥フィルターの毎回清掃と月1回の槽洗浄は臭い対策の基本です。
槽洗浄は塩素系と酸素系のどちらですべき?
槽洗浄のクリーナーは、状況に応じて使い分けるのが正しい判断です。
塩素系クリーナーは強力な殺菌・除菌効果を持ち、黒カビの除去に優れています。一方、酸素系クリーナーは発泡作用で汚れを浮かせる仕組みのため、石けんカスや皮脂汚れの除去に向いています。
パナソニック・日立・東芝などの主要メーカーは、ドラム式洗濯機には塩素系クリーナーを推奨しています。 ドラム式は水量が少なく、酸素系の泡が過剰になりやすいためです。
選び方の目安は次のとおりです。
- 黒カビが発生している・臭いが強い場合:塩素系を選ぶ
- 水垢や石けんカスが目立つ場合:酸素系を選ぶ
- 日常的な予防として月1回使用する場合:塩素系が無難
- 機種によって指定クリーナーがある場合:メーカー指定品を優先する
使用前に必ず取扱説明書で機種対応のクリーナー種類を確認してください。機種によっては塩素系が使用不可のケースもあります。
臭いが付いた衣類の臭いを取る方法は?
乾燥機に問題があっても、すでに臭いがついた衣類は別途ケアが必要です。
まず試してほしい方法は、酸素系漂白剤(オキシクリーンなど)を使ったつけ置き洗いです。40〜50℃のお湯に酸素系漂白剤を溶かし、衣類を30〜60分つけ置きしてから洗濯します。
つけ置き時間は最低30分、素材によっては2時間を目安にすると、繊維に入り込んだ雑菌まで除去できます。
臭いの種類別の対処法は次のとおりです。
- 生乾き臭:酸素系漂白剤でのつけ置き洗い→高温乾燥で仕上げる
- カビ臭:塩素系漂白剤で処理(色柄物は不可)→風通しの良い場所で干す
- 柔軟剤の酸っぱい臭い:重曹大さじ2杯を洗濯槽に入れて洗濯→干す
- 繰り返す生乾き臭:衣類用除菌スプレーを使用し、洗濯機の見直しも行う
ただし、これらのケアは一時的な対処です。洗濯機本体の臭いを解消しなければ、洗い直した衣類に再び臭いがつきます。乾燥機のメンテナンスと並行して実施してください。
洗濯機の臭いが取れない原因を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

まとめ
ドラム式乾燥機で衣類が臭くなる主な原因は、乾燥フィルター・排水フィルターの汚れ、ダクト内部の汚れ、洗濯槽の黒カビ、洗剤・柔軟剤の過剰使用の4つです。
日常的なメンテナンスとして、次の習慣を取り入れてください。
- 乾燥使用後は毎回乾燥フィルターを清掃する
- 排水フィルターは月1回清掃する
- 槽洗浄(塩素系クリーナー推奨)を月1回実施する
- 乾燥後はドアを開けて30分以上放置し、湿気を逃がす
- 洗剤・柔軟剤はメーカー規定量を守る
これらを続けても臭いが取れない場合は、自力でのケアの限界を示しています。プロの分解洗浄(費用の目安は2万〜3万5,000円)を検討し、ダクト内部や外槽の汚れを根本から除去するのがおすすめです。
定期的なメンテナンスとプロへの依頼を組み合わせることで、清潔な乾燥環境を長く維持できます。

