脱水のたびに「ガタガタ」「ゴーゴー」と大きな音がして、気になっている人は多いですよね。
「洗濯機の脱水音が突然大きくなった」
「故障なのか、自分で直せるのか判断できない」
使い始めはそれほど気にならなかった脱水音が、ある日を境に急に大きくなることがあります。
ただ、原因によっては自分で簡単に解消できるものも多いです。
そこでこの記事では、実際のユーザー事例も交え、洗濯機の脱水音が大きくなった原因と自分でできる対処法を解説します。
ぜひ参考にしてください。
- 洗濯物の片寄りや水平ずれが脱水音の主な原因
- 異物除去・防振マット設置など自分で対処できるケースも多い
- ベアリング摩耗には修理か買い替えが最適
洗濯機の脱水音が大きくなった原因6つ

脱水音が大きくなる原因は1つではありません。簡単に直せる原因から、部品交換が必要な深刻なものまで幅広くあります。
ここからは下記6つの脱水音が大きくなった原因について解説します。
原因1:洗濯物の片寄り
洗濯物の片寄りは、脱水音が大きくなる原因の中でもとくによく起きます。
脱水中に洗濯槽が偏った重さで高速回転することで、激しい振動と騒音が発生します。
バスタオル1枚だけを洗う、片側にだけ重い衣類が集まるといった状況が起きやすいです。
洗濯機が「ガタガタ」と左右に揺れるように音がする場合、まず洗濯物の片寄りを疑ってください。
実際に、バスタオルと薄手の衣類を一緒に洗ったら、脱水のたびに洗濯機が大きく揺れたという経験をした人がいました。
洗濯物の量や種類の組み合わせを見直しただけで、振動が収まるケースが多いです。
脱水時に洗濯機がガタガタする原因と直し方を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

原因2:本体の水平が崩れている
洗濯機は水平な状態で設置していないと、脱水時の振動が増幅されます。
床の傾きや足(アジャスター)の緩みによって、設置から年月が経つにつれて本体の水平が少しずつ崩れていきます。
水平が崩れると、洗濯槽が回転するたびに本体全体が揺れやすくなります。
「昔はこんなに音がしなかったのに」と感じる場合は、設置状態の変化が原因として多いです。
とくに、引っ越し後や洗濯機の移動後に音が大きくなったケースでは、設置時の水平調整が不十分なことが原因として多く見られます。
原因3:異物の混入
ポケットに入っていたコインや髪留め、小さなおもちゃなどが洗濯槽に紛れ込むことがあります。
異物が槽の内部やフィルター付近で回転すると、「カランカラン」「ガリガリ」といった金属音や異音が発生します。
大型の異物だと、槽や内部部品を傷つけます。
「急に金属系の音がし始めた」という場合は、異物の混入を真っ先に確認してください。
実際に、子どものポケットに入っていた10円玉が洗濯槽に落ち、脱水中に「ガンガン」という音がしたという事例がありました。
洗濯前のポケットチェックは、コインの混入トラブルを防ぐうえで非常に有効です。
洗濯機から異音がする原因と状況・音別の対処法を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

原因4:軸受け(ベアリング)の摩耗
洗濯機の回転軸を支える部品「軸受け(ベアリング)」は、長年使用すると摩耗します。
ベアリングが劣化すると、脱水時に「ゴー」「ウォーン」という低くて大きな音が継続的に発生します。
ゴーゴー音は、洗濯物の片寄りを直しても収まらないのが特徴です。
使用年数が7年以上の洗濯機でこの症状が出た場合は、ベアリング摩耗の可能性が高いです。
ベアリングの交換は専門業者でないと難しいです。
部品代と工賃を合わせると、1万〜3万円程度かかります。
原因5:排水口・排水ホースの詰まり
排水がうまくできないと、脱水時に余分な水分が槽内に残ります。
水が残ったまま高速回転すると、槽内のバランスが崩れて振動が大きくなり、脱水音が増します。
排水口に洗剤カスや糸くず、ごみが詰まっていると起きやすいです。
脱水と同時に「ゴボゴボ」という水音が混じる場合は、排水系のトラブルを疑ってください。
排水口の詰まりは、洗濯機のメンテナンスとして意識されにくいため、数年間一度も掃除していないというケースも少なくありません。
原因6:輸送用ボルトの外し忘れ(ドラム式)
ドラム式洗濯機には、輸送中にドラムを固定するための「輸送用ボルト」が付いています。
設置時にボルトを外し忘れると、ドラムが固定されたまま回転しようとして激しい振動と騒音が発生します。
購入直後や引っ越し後に初めて使った際に異常な音がする場合は、まずボルトの外し忘れを確認してください。
ボルトは本体背面に2〜4本付いていることが多く、取扱説明書に外し方が記載されています。
見落とされやすい原因ですが、対処は工具なしで数分あれば完了します。
新品なのに音がうるさいと感じたら、真っ先に確認すべきポイントです。
自分でできる大きくなった脱水音への対処法

原因が特定できたら、まず自分で対処できる方法を試しましょう。
業者を呼ぶ前に自分でできることを試すだけで、コストをゼロに抑えられます。
ここからは下記5つの脱水音への対処法について解説します。
- 対処1:洗濯物を入れ直して片寄りを解消する
- 対処2:水平器で設置状態を確認・調整する
- 対処3:洗濯槽内やフィルターの異物を取り除く
- 対処4:排水口・排水ホースを掃除する
- 対処5:防振ゴム・防音マットを活用する
対処1:洗濯物を入れ直して片寄りを解消する
脱水中に洗濯機が大きく振動し始めたら、いったん一時停止して洗濯物を入れ直します。
洗濯槽の中に洗濯物をまんべんなく広げてから再スタートするだけで、振動が大幅に軽減されます。
具体的には、次のポイントを意識してください。
- バスタオルなど大きくて重い衣類は単独で洗わず、他の衣類と組み合わせて洗う
- 衣類を洗濯槽の中央に寄せず、槽の内壁に沿って均等に配置する
- 洗濯物の量は、洗濯容量の7〜8割を目安にする
縦型洗濯機の場合は、蓋を開けて手で洗濯物を広げるだけでOKです。
ドラム式の場合は、少量の衣類を追加することでバランスが取れます。
実際に、毎回脱水でエラーが出ていた人が、洗濯物の量を容量の80%以下に減らしただけで問題が解消されたというケースがありました。
対処2:水平器で設置状態を確認・調整する
本体の水平を確認するには、100円ショップなどで購入できる水平器を使います。
洗濯機の上面に水平器を置き、気泡が中央に来るように足のアジャスターを回して調整します。
調整の手順は次のとおりです。
- 洗濯機の上面に水平器を置く
- 気泡の位置を確認し、どの方向に傾いているかを把握する
- 傾いている側の足を伸ばす方向にアジャスターを回す
- 再度水平器で確認し、気泡が中央に来たら完了
アジャスターが固くて回らない場合は、モンキーレンチを使うとスムーズに調整できます。
水平調整をこまめに確認する習慣をつけると、脱水音の悪化を予防できます。
水平器がない場合は、スマートフォンの水準器アプリで代用できます。
対処3:洗濯槽内やフィルターの異物を取り除く
異物の混入が疑われる場合は、洗濯槽の内部とフィルターを目視で確認します。
糸くずフィルター(ごみ取りネット)に溜まった異物が脱水音の原因になっているケースが多いです。
確認・除去の手順は次のとおりです。
- 電源を切り、洗濯槽の中に手を入れてコインや金具など硬いものを探す
- 糸くずフィルターを取り外し、内部のごみや異物を取り除く
- 洗濯槽パッキン(ドラム式)の隙間に異物が挟まっていないか確認する
- パルセーター(縦型の底の羽根)の下に異物が落ちていないか確認する
縦型洗濯機は、パルセーターを取り外すと底部に異物が見つかります。
パルセーターの取り外し方は機種によって異なるため、取扱説明書を参照してください。
対処4:排水口・排水ホースを掃除する
排水系の詰まりが原因の場合は、排水口と排水ホースの2か所を掃除します。
排水口は洗濯機を少しずらしてアクセスし、排水トラップをパーツごとに外して歯ブラシと水で洗うのが基本の手順です。
排水ホースの掃除は、次の手順で行います。
- 洗濯機の電源を切り、水道の蛇口を閉める
- 排水ホースを排水口から外す
- ホースの中にパイプクリーナーを流し込み、5〜10分放置する
- 水でしっかりすすいでから元に戻す
排水口の掃除は年2回程度を目安にすると、詰まりによる脱水音トラブルを予防できます。
掃除後に脱水音が改善されれば、排水系の詰まりが原因だったと確認できます。
対処5:防振ゴム・防音マットを活用する
脱水音そのものを解消するのではなく、音・振動を周囲に伝えにくくする方法として防振ゴムや防音マットが有効です。
洗濯機の4本の足の下に防振ゴムを敷くだけで、床への振動伝達を大幅に軽減できます。
防振ゴムは1セット1,000〜2,000円程度で、ホームセンターやネット通販で購入できます。
洗濯機全体の下に敷く防音マットは、振動だけでなく騒音そのものを吸収する効果もあります。
防振グッズは賃貸住まいで階下への音が気になる人にとくにおすすめの対策です。
洗濯機の根本的な故障が原因でない場合は、防振ゴムと水平調整の組み合わせで十分に静音化できます。
うるさい洗濯機の対策方法を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

対処しても脱水音が大きいままの場合は

自分で対処しても脱水音が改善しない場合は、部品の劣化や内部の故障が原因です。
早めに状態を見極めることで、脱水機能の低下や他部品への損傷拡大を防げます。
ここからは下記3つの故障サインと対応の判断基準について解説します。
ベアリング摩耗やモーター劣化のサイン
ベアリングが摩耗すると、脱水時に「ゴーゴー」「ウォーン」という低くて重い音が継続します。
音は脱水の回転数が上がるにつれて大きくなるのが特徴で、洗濯物の入れ直しや水平調整では改善しません。
モーターの劣化が進んでいる場合は、次のような症状が重なります。
- 脱水の回転が途中で止まる、または回転が遅い
- 脱水後も衣類が濡れている(脱水不足)
- 脱水中に焦げたようなにおいがする
においがする場合は、すぐに使用を中止して業者に連絡してください。
火災や感電のリスクがあります。
実際に、10年使用した洗濯機から脱水中に焦げ臭さがし始め、すぐ使用をやめてメーカー修理を依頼したという事例がありました。
においや煙が出た場合は、使用を止めることを最優先にしてください。
異音の種類で故障箇所を見分ける方法
脱水音の種類によって、故障している箇所をある程度絞り込めます。
音の特徴から原因を見極めることで、修理の判断や業者への説明がスムーズになります。
主な異音の種類と考えられる故障箇所は次のとおりです。
| 異音の種類 | 考えられる原因 |
|---|---|
| ゴーゴー・ウォーン(低い連続音) | ベアリングの摩耗 |
| カランカラン・ガリガリ(金属音) | 異物の混入 |
| ガタガタ・ドンドン(振動音) | 洗濯物の片寄り・水平ずれ |
| キーキー・キュルキュル(高い摩擦音) | Vベルトの摩耗・劣化 |
| ゴボゴボ・ジョボジョボ(水音) | 排水口・ホースの詰まり |
「ゴーゴー」という低い連続音は、ベアリング交換が必要なサインです。
「キーキー」という高い摩擦音は、Vベルトの交換で改善できます。
Vベルトはモーターの回転を洗濯槽に伝えるゴム製の部品で、劣化すると滑りが生じて異音が発生します。
洗濯機がガタガタうるさい原因と直し方を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。

クリーニングか修理/買い替えの判断基準
脱水音の原因が内部の汚れや洗剤カスの蓄積の場合は、洗濯槽クリーニングで改善します。
一方、ベアリングやモーターなど機械部品の劣化が原因の場合は、修理か買い替えの検討が必要です。
判断の基準として最も重要なのは「使用年数」と「修理費用」のバランスです。
具体的な判断の目安は次のとおりです。
- 使用年数が7年未満かつ修理費用が2万円以下 → 修理がおすすめ
- 使用年数が7〜10年で修理費用が3万円以上 → 買い替えが合理的
- 使用年数が10年以上 → 他の部品も劣化が進んでいるため買い替えを推奨
内閣府の消費動向調査(2024年3月調査)によると、洗濯機の平均使用年数は約10.9年とされています。
修理後に別の部品が壊れるリスクを考えると、年数が経過した洗濯機は買い替えの方が総コストを抑えられます。
メーカーの修理対応期間(製造から通常6〜9年)を過ぎた機種は、部品の在庫がなく修理を断られます。
修理を依頼する前に、メーカーへ部品の在庫確認をしておくと無駄な出費を防げます。
修理費用の目安として、ベアリング交換は出張費込みで1万5,000〜3万円程度です。
Vベルト交換は5,000〜1万5,000円程度が一般的で、複数の業者から見積もりを取ると適正価格を比較できます。
まとめ
洗濯機の脱水音が大きくなる原因と対処法をまとめます。
- 洗濯物の片寄りや水平ずれなど、自分で直せる原因が多い
- 異物の混入・排水詰まりは目視確認と掃除で対処できる
- ベアリング摩耗・モーター劣化は業者への修理依頼が必要
- 焦げ臭さや煙が出た場合はすぐ使用を中止する
まずは洗濯物の入れ直しと水平調整から試してみてください。
改善しない場合は、異音の種類と使用年数を参考に、修理か買い替えかを判断しましょう。

